第6話ごめんなさい。パパ!

「もう、E組の子には聞いている。次はお前達の番だ⁈」


先生は言い切った。圧倒的な威圧感だった。先生は学年主任の先生だった。新葉達六人は黙って静かにしていた。これ以上話しても話にならないと思ったからだ。暫くすると六人の保護者と校長先生を初めとする先生方が中へ入って来た。中へ入った新葉のパパである林大樹は新葉の顔を見るなり、


「どうした新葉。昨日はずぶ濡れで帰って来たと思ったら、元気が無くて疲れ切ってて様子がおかしかったし、今日は朝から呼び出しだろ一体何が有ったって言うんだ⁈」


大樹は言って新葉を心配している。


「ごめんなさいパパ心配掛けて!」


新葉は言って謝った。

まあまあ。保護者の方は椅子にお掛けになって下さい。これから話をして行きます」


校長先生が言った。


「今日、来て貰ったのは昨日騒動になって救助隊の方に来て貰ったのですが、その事についてここにいる生徒が関わっていると言う事で保護者の皆さんには来て貰ったのです」


先生が言った。五年生の学年主任。保護者は生徒の後ろの席に座らせられた。新葉は父。渚ちゃんは父。樹君は母。陽斗君は母。咲良ちゃんは父。 健慎君は父だ。それぞれ後ろの席。


「実は昨日、E組の生徒が川の中央で流されて救助隊が出る騒ぎになりましてね。その時に関わった生徒達がここにいる生徒さんです」


先生は言った。


「それがウチの子達が騒ぎを起こしたって言うんですか? すいませんでした。おい。 健慎お前何やってるんだ⁈」


健慎君の父が言った。


「俺、悪い事なんて何もやってねえよ!」


健慎君は不貞腐れる面持ちで言った。


「 健慎君は確かにE組の子達を川を渡って助けました。それは誰にでも、出来る事じゃ無い素晴らしい事です」


先生は言う。


「凄いじゃ無いか 健慎。お前が人の命を救ったと言うのはとても偉い事だぞ!」


健慎君の父が 健慎君を褒めた。


「樹君に対しても同じです。二人は命も帰りみず、川へ飛び込み人を助けたのです!」


先生は言って、それも認めた。

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