第7話普通の小学生が考えて実行出来る事では無い。
「まあ、樹。そんな大切な事話してくれないで、大丈夫だったの怪我は無いの?」
今度は樹君の母が言った。
「ああっ!」
樹君も言う。
「まあ。一見、この様に立派に人助けをしています。しかしながら、C組。D組。E組の問題だと聞いています。関係の無い筈のH組の子達が寄りにも寄ってどうして、こうも活躍しているのでしょう。我々が腑に落ちないのがそこです。先ず、何故、そこに居たのか? E組との接点があったのか? どう、そこに居るのかが分かったのか? どうして助けようと思い着いたのか? 何より、どうして助けられたのか? 大人が助けるのも容易では無いと聞いています。それをどうして助けられたのかと言う事です。これは普通の小学生が考えて、実行出来る事では無いのです。そう考えると当事者がやった事で偶々運良く良い方向に向かった。
良い事をしたと言う風に物事を持って行くと言った方が自然と言う物では無いでしょうか? その鍵を握っているのが林新葉君と言う訳です。こんな普通の小学三年生が大人の考える様な事が出来て、皆んなに指示出来たのでしょう? その事で色々と考えた時にそう考える方が自然だと言えるのです。それで林君に事情を聞こうとお呼びしたのです!」
先生は説明した。
「何でですか? その言い方は………………。まるで新葉君が悪い事をしている内に川の氾濫が起きてゴタゴタに紛れて結果オーライでヒーロー見たいな!」
咲良ちゃんは先生の言い分に納得出来ず、反論した。
「決め付けて居る訳では有りません! 成り行きを考えれば、その方が自然だと言っているだけです!」
先生も言った。
「僕は悪い事などして居ません。ただ、あの子達を助けたいから、助けただけです!」
新葉は言い切った。
「それじゃあ、何故あの場所に居たんですか? イタズラでもしようと考えなければ、あの場所にいた理由が有りません。E組の子達が啀み合ってる事を利用して、イタズラを仕掛けたんじゃ無いですか? トラブルが起きて誤魔化して運良く助けたんじゃ無いのですか?」
先生はあくまでも疑って言った。
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