第5話私達H組だけが呼ばれているんですか?
「でも、何で新葉君。本来ならば感謝状物でしょう。私達が呼ばれないのもおかしいわよね?」
海咲ちゃんがこの呼び出しに納得行かない様子を露わにする。
「それなら、多分テストの成績。恐らくそんな所だろうな?」
大地君は海咲ちゃんの疑問に答える。
「それはおかしい。大地君と海咲ちゃんなら兎も角。僕は成績が良くない。なのに呼ばれていない」
駈君は反論する。
「それなら、分かる。駈君はこの件に余り関与して無かったし、目立って無かったでしょ。駈君が呼び出されたら、H組の子皆んな呼び出されちゃうよ!」
海咲ちゃんは言って、駈君の疑問を解決させる。
「でも、納得行かないわよ! 成績で決めるとか? この場合、成績関係無いじゃ無い。それに問題起こしたのは本館の子でしょう。肝心の本館の子は呼び出されているんでしょうね?」
海咲ちゃんは眉間に皺を寄せていた。
「僕は高弘先生に相談して見る。クラスの皆んなは同じ気持ちだ。皆んなとここで待つんだ!」
大地君はそう言うと高弘先生の元へと向かった。
新葉達。相談室へと連れて行かれた三人はテーブルを挟んで椅子に座らせられた。隣には同じ様にテーブルを挟んで椅子が三人分並んでいた。テーブルの向かい側にはやはり、椅子が並べられており、そこには恐らく先生方が座るのだろうと思った。その他、自分達の後ろにも椅子が並べられていた。新葉達三人は仕方無く大人しく椅子に座って待っていた。
「ガラガラガラガラッ」
ドアの開く音。
「何だよ。俺が何したってんだよ!」
文句を言いながら、 健慎君が中へ入って来た。
「さっさと入れ!」
先生が乱暴にも見える扱いで 健慎君を中へ入れた。その他に森沢陽斗君(五年生)と浦山咲良ちゃん(五年生)も呼び出されていた。三人は中へ入れさせられ座らせられた。
「これはどう言う事ですか? 何故、私達H組だけが呼ばれているんですか⁈ 納得出来ません! E組の子達を呼んで下さい。そうすれば、真相が分かります!」
咲良ちゃんが先生に訴えた。
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