第4話樹君は命懸けで人を救ったんですよ!
「その二人は助けただけでこんなのおかしい!」
クラスの子はポツリと言った。
「何だ。他にも呼び出されたい子がいる様だな⁈」
先生は脅す様に言った。
「それ、脅しかよ!」
樹君は言って、抗議する。
「樹。お前、そう言えば、川に入ってたんだってな。お前が川に入る様に唆したんじゃ無いのか?大体いつも目立ってたんだってな。お前が二人も唆したんじゃ無いのか?」
先生は言って、咎めた。
「それは酷すぎるじゃ無いですか? 樹君は命懸けで人を救ったんですよ。あんまりじゃ無いのですか?」
新葉は先生の言い分に反論する。
「そうですよ。真相も明らかになっていない内から犯人扱いする様な真似されては困りますよ先生!」
担任の杉浦高弘先生が庇った。
「杉浦先生。貴方も担任として責任があるんじゃ無いですかね。第一、C組、D組、E組が犠牲になっているにも関わらず無責任なH組が何故、関わっているんですか? 元凶だからじゃ無いのですか?」
先生は杉浦先生を叱責した。
「それは………………。無関係と言われればそうかも知れません。ですが、同じ学校の生徒です。困っている時は助け合うのが当然じゃ無いのですか? それに内の生徒達を元凶とか言われたく無いです!」
杉浦先生は言って、否定した。
「そう言って、られるのもいつまでですかねー。まあ。首を洗って置いた方が良いんじゃ無いのですかねー。お前達三人は来なさい!」
先生は言って、三人は相談室へと連れて行かれた。
「待って、ダメよ。渚ちゃんが連れて行かれるなら、私も同罪よ!」
海咲ちゃんが切ない心を露わにする。
「僕だって、そうだ。僕だって元同じ学校の仲間だ。同級生だ。友達だ。彼等達だけにこんな目に合わせられない。僕達だって、一緒にいたんだ! 黙ってられない!」
駈君も苛立ちと嫌悪感を露わにした。
「駄目だ。君達まで、連れて行かれたら、新葉君達が悲しむ。耐えるんだ。ここで大人しく待っているんだ! 真実が分かれば、直ぐに帰して貰える筈だ。彼等は何一つ悪い事はしていない。ここで待つんだ!」
大地君が強く言って、二人を引き止める。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます