スクランブル

夜鷹掌

人間ぎらい

おやつをいれずに出てきた

やわらかい歯をしてた

ボウエン魚の窓縁には、新品の杏子がつぶれて見えて

水面を見上げるように<清浄>は行くというなら

ジム通いを少し調べている現場帰りのまばらなスカーフ

椅子のやきもち知って、からから笑う

ポットの空焚き、あっちにずらっと並んでたぜって

風が乗っけたトランプを刺繍するのは、救急が終わった窪地の光りか

十字架が効いてきたからもと来た道にびしょ濡れになって

泳ぎ疲れて

     家の古い柱に敷き詰めた、ある種の毛を揃えた目盛りをなぞる

この世にできた陰がポッキーを愉快に一振りして、飛んでいったアイマスク

浮かべる泥炭の煙は3階のカフェに向って

森に残る見えない壁にすーはーする記憶があって

見つけた空港の出迎えプレート

絵画の宿でべれんす色したマグカップの香りは足が早く、瞳のしじまが懐かしいまま

人の子を食う岩を、、頭では眠りと夢とがつばぜり合いを果たしたあとっぽく見えて

カンガルーのご法度くらい、冷えきった腕を

乾杯を忘れるくらい万歳できたから、きっと隣町で明かしてた

 透明な

パラソル下で風が止まった、ゆっくり回転したネオンに思い出す


ハンカチで鼻を一度ラッキーして

留守番する今夜だけは

製塩工場のある景色の中州で女の子が調べた

厚底 お気にの一足が砂を巻き上げて

布団も替えなければ、柱の向こうのタンスへ摺り足して

ほうきを一本にして固まるから

             2000グレード pre-sence

季節は涯を通り越してしまったから

我を求めてたって気づけば食べてるのにむしゃくしゃしてきて

ロマンの差分、この両の手に収まる気がして

ボックスカーを開けて、

ラジオ体操のジャンプして

でこぼこな散歩を、笛の音

ひっくり返った水甕に百の足がバタフライのしとやかな蜜を垂らし

2日目の横丁で仕事する、たまたま席がなく

やっとエプロン 腕にほっそりとリボンを通す

シーズン毎に発売される、カクヤスにあるかもしれない

ボトルをキープしてる客の話聞いてたら

焦げた木の実を押し込める月面に、カボチャが金色してて

リハの階段は真っ黒な髪の毛まで上がらなきゃだから

線香花火が支持されるように、太いリボンが靴紐にちょこんと挨拶

ガムで酸化したら ガチでヤバいのに

スコップ足りてて素のエミュ―

ジャンプする代わりに眼鏡で視力検査

速すぎて帽子被ってると見えないから、

街角で、オリジナルのまな板に張り付く

カチンといわせる

優しく振り下ろそうという拳だと

どうしてテノールのみの合唱を指揮するために制服の似合わない子供を見つめるのか


聞こえているよ

すいがらを一歩前へって、3人でやろうと思ったチャンバラ それだけ勝手さ

春の静かな音だって、憧ればかりで

ツル――っと前に進むのに

どうして街の小競り合いは真っ暗にも悪臭を

かき集めることがあるのだろうか

昔、峠の茶屋で奪われた印鑑だって

今と、夏への感謝

何者でもない社会へ向ける顔を

仮面を脱いで見つめたまま

一献の雫が枯れるまで

闇夜に好きになる 亡者が

酸素を吐き出し膨らんだ川へ誘ってるように。



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スクランブル 夜鷹掌 @Hokerikon

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