バニーの街で欲を出せ

「バーニバニバニ!」


勇者一行がバニーの街にあるバニーガーデンへ行くと、そこにはバニバニと騒ぐうさ耳を付けた王様の姿があった。


「わー、王様久しぶり!」

「……お前は!なぜここに……、椅子と王冠を返せ!」


先程まで色々と大きなバニーガールに囲まれて鼻を伸ばしていた王様だが勇者を前に顔を赤くする。


「勇者様、泥棒は犯罪ですよ」

「うーん……でももう売ったんだよね」

「うーん、じゃあ死刑!」


勇者は2度目の死刑宣告を受けた。


「いや、これでも俺ちゃんと勇者してるんですよ?世界救うんだから王冠と椅子の1つくらい安いもんだろ!」

「良くない!何も良くない!」

「クスクスクス」

「誰じゃ!今笑ったの」

勇者と王様の会話に何者かの笑い声が聞こえたかと思えば、目の前に2頭身の子供がおり―――


「ボクは四天王の1人!欲望のヨー!これでも喰らえー」


▶ヨーは王様と勇者に向かって魔法をかけた

王様は欲望をさらけ出し全裸となった


「キャー変態よー!」

「魔物もいるわ〜」

「逃げろ逃げろー」


魔物と全裸となった王様に怯えた店のバニーガールや客が騒ぎながら逃げていく。


「ぐへ……ぐへへ、女をよこせぇぇ!」

「……」


欲望に塗れた王は女を求め、勇者は顔を伏せている。


「勇者様の欲望……大丈夫かしら」

「お、お師匠大丈夫ですか!」


勇者を心配したリウが近づこうとするが……


「おい!このボクを忘れなよー」


ヨーが立ちはだかる。


「邪魔!」


▶リウの昇給拳(龍)

ヨーは倒れた


「お師匠!大丈夫ですか?」

「……大丈夫、うん、大丈夫」

「π……π……」

「ちょっと、このオジサン術が解けてないみたい」


王様はマネのπを求めゾンビ歩行で歩み寄ってくる。


「ππ!」


▶マネのゲンコツ

王様は意識を失った


「あら……やっちゃった」

「まぁ、いいんじゃないかな」

「お師匠の言う通りですよ!」

「そうね」



「……ワシは一体何を」


勇者の魔法で意識を取り戻した王様が辺りを見渡す。


「四天王の1人に操られてたんだよ。で、俺が助けてあげたの」

「勇者様はなにかしてたかしら」

「うーむ、それにしてもこんな場所に四天王が……思っていたよりも魔物の進行は進んでいるようじゃな」

「そう!王冠がどうとか言ってる場合じゃないんだよ!」

「……うむ、何はともあれ助けられたのも事実じゃ。王冠と椅子については許してやろう。だから世界を頼んだぞ」


王様は勇者一行に頭を下げた。


「うん」


▶勇者と王様は和解した


「そういえばリウって魔王討伐まで着いてくるの?」


バニーガーデンから退室した勇者はリウに確認をする。


「もちろん!私はお師匠について行きますよ」

「いい弟子だなぁ……マネさんもそう思いませんか?」

「そうですね、魔王討伐頑張ってください」

「はーい……というかバニーを堪能出来て無いや」

「お師匠、私がバニーさんやりますよ」

「弟子にやらせるのはちょっと……」

「遠慮しないでください!ほらパフパフ」

「パフパフ」

「この人に着いていくの、間違いだったかもしれないわ」


勇者のハーレム旅はまだまだ続く―――













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