入学とワクワク



合格発表が終わった翌日、リクたちは朝早くから学園の大講堂に集まっていた。新入生たちが整然と並び、学園生活の初日を迎える高揚感と緊張感が空気に満ちている。


壇上には、厳格そうな表情の教員が立ち、手に持った書類を見つめながら話し始めた。「皆さん、アルクウェル学園へようこそ。我が学園は、冒険者を育成する場として、実技と学問の両面を重視しています。入学を許可された者は、将来有望な冒険者の卵とみなしていますが、これからの厳しい試練に耐えられるかどうかは、皆さん次第です。」


リクはその言葉に身を引き締め、マリーと目を合わせて小さくうなずいた。ケインも隣で微笑みを浮かべ、リクに軽く肩を叩いてくる。「これからどんな授業があるのか、ワクワクしてきたな!」


「ほんとだよ、ケイン。学園生活は楽しそうだけど、訓練も相当厳しいって噂も聞くし…」リクがそう答えると、マリーも小さく頷き、期待と少しの不安が入り混じった表情を浮かべた。


教員は話を続け、クラス分けや学園の規則について説明をしていく。「まずは、新入生をレベルやスキルに応じてクラス分けし、それぞれの成長に合わせたカリキュラムを提供します。皆さんが個々の実力を高め、冒険者としての基盤を築けるよう、指導を行う予定です。」


リクはその言葉にわずかに胸が躍った。これまで孤独に鍛えてきた彼にとって、同じ志を持つ仲間とともに学べる場所は新鮮であり、心強ささえ感じていた。


「次に、クラス分けの結果をお知らせします。各クラスのリーダーとともに、それぞれのグループが発表されますので、指示に従ってください。」


教員が一人ずつ名前を読み上げる中、リクの名前も呼ばれ、彼は指定されたクラスの列に並んだ。振り返ると、ケインとマリーも同じクラスに配属されており、三人は自然と喜びの表情を浮かべる。


「リク、これからも一緒にやっていけるね!」マリーが嬉しそうに声をかけると、リクもそれに応えるように笑顔を見せる。「ああ、よろしく頼む、マリー。」


「俺たち、最強のチームになれる気がするよ!」ケインも拳を握り、三人の決意をさらに固めた。


こうして、リクたちはアルクウェル学園での新たな学びの第一歩を踏み出し、未来の冒険者としての成長を誓うのだった。

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