入学試験③



アルクウェル学園の最終選考が始まるという知らせが広がり、緊張感が校内を包み込んでいた。受験生たちは、簡易ダンジョンに挑むためにチームを組み、共に進む準備を整えている。リクとマリーは、他の数人と共にチームを結成した。彼らは、それぞれの特技や能力を活かしながら、未知の場所に立ち向かうことになった。


「このダンジョンは、レベル1からレベル5のモンスターが出現するから、油断は禁物だよ」と、チームリーダーのケインが注意を促した。


リクは少し緊張しながらも、ダンジョンの入口に立つ。そこは薄暗く、奇妙な気配が漂っている。辺りを見回すと、仲間たちの顔にも不安の色が見える。しかし、リクは心の奥底で強い意志を燃やしていた。


(ここで成果を残さないと、次に進むことはできない)


「行こう、みんな!チームワークを大切にな!」


ケインの声を合図に、リクたちはダンジョンの奥へと進んでいった。道は狭く、壁には苔が生え、所々に不気味な音が響く。リクは、緊張をほぐそうと努力しつつ、仲間の動きに注目していた。特に、魔法使いのマリーは、慎重に周囲を見回しながら呪文を詠唱している。


「ねぇ、リク。私の魔法が必要だったら言ってね。スキルの使い方をもっと練習したいから!」


「もちろん、頼りにしてるよ」


リクは、ダンジョンの探索が進むにつれて、仲間たちとの絆が強まっていくのを感じていた。各自の役割を果たしながら、モンスターとの遭遇が続いていく。最初のモンスターはレベル1のゴブリンだったが、リクは瞬時に反応し、華麗に斬りつけた。


「やった!リク、さすがだね!」と、マリーが笑顔で声をかける。


「これからが本番だ。気を引き締めて行こう!」


リクは周囲に気を配りつつ、さらに奥へ進む。やがて、薄暗い廊下の先に異様な気配を感じる。リクは息を呑み、仲間たちと目を合わせる。そこには、レベル3のモンスター、ウルフが待ち構えていた。


「この相手は厄介そうだ。みんな、位置について!」とケインが指示を出す。


ダンジョンの探索が本格的な戦闘へと突入しようとしていた。リクは心臓が高鳴るのを感じつつ、仲間と共にこの試練を乗り越える決意を新たにした。

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