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行かない。行くわけがない。
捨てられると分かってて、行くわけないでしょ。
勇里さん。ううん、勇一さん。
私は、本気であなたが好きだった。人生初めての恋人で、ずっと一緒に居たいと思ってたのに。あなたは違った。
最初から捨てるつもりで近付いた。
ねぇ、初めて会ったあの日、私たちが出会ったのは偶然?違うよね。それもあなたの計画のうちだったんでしょ?
彼氏に捨てられたって言ってたあの話は、お母さんの事だったんだね。子連れの若い女って、私のママの事でしょ?
パパがお母さんを捨てたって事を、あなたは私に言ってたんだね。私は、あなたが彼氏さんに捨てられて苦しんでるんだと、本気で思ってたよ。
フェザーのバレッタは、箱の中に入れて引き出しに保管。
もうきっと、身につける事はないから…。
引き出しにしまって、視界から消すの。
でも捨てられないのは、すごく大切でお気に入りで…。
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