p59
【どうしたの?いきなり。なんか、別れの挨拶みたいに聞こえるんだけど?】
【私じゃ、勇里さんには似合わないです。だから、すみません、別れます。】
捨てられる前にこっちから身を引こう…。
もう嫌なの、幸せが崩れるのは。
【何かあった?アタシ、嫌な事言ったとか?それなら謝るわ。ごめんなさい。だから別れるなんて悲しい事言わないで。】
既読を付けたまま、私はケータイを枕の上に投げた。
私が復讐を知ってるなんて思ってないだろうな。だから今も平気で、優しい人を演じてるんでしょ?捨てるくせに。
【海果ちゃん?本気なの?】
復讐がそんなにしたいの?
パパも悪かったと思う。だけど、詐欺師の勇里さんも最低だよ…。
♪〜
メールを無視していたら、電話の画面に切り替わった。
私は拒否ボタンを押す。
♪〜
そしたらまたかかってきて、拒否をして。
【話したくないなら、今日のところは諦めるわ。
明日の夕方、アタシたちが初めて会った場所で待ってる。ちゃんと話しましょ?たとえ明日来なくても、明後日とか、その次の日でも、夕方待ってるわ。】
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます