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勇里さんは、謎が多い。ワケありって感じ。
「…私、大丈夫だよね?」
フェザーのバレッタを優しく握って、そう自分に問いかけてみる。
大好きな人を、不安だからってほんの少しでも疑ってる自分が嫌なの。
不安でいっぱいの心。それでも、勇里さんに会えば幸せな時間を過ごせる。
「バッグ持つわ。」
図書館で読みたい本を借りた時、本を入れたトートバッグを持ってくれたり。
「そういえば、数学はどう?宿題終わりそう?」
数学の宿題に
「うん、なんとか終わらせたよ。とは言っても、何問か空欄だけど。」
「よく頑張ったわね。えらいわ。」
優しく頭を撫でて褒めてくれたり。
「アイスティー好きでしょ?一緒に飲みましょ。」
自販機で紅茶を買ってくれたり。
会うたびいつも、私がプレゼントした星のピアスを身に付けてくれていたり。
本当に大好きなの。
勇里さんの全てが大好き。
こんなにも幸せな時間がずっと続けばいい。
でもね、幸せすぎると不安も同時に襲ってくるから…。
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