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「最近元気ないけど、何かあった?」


帰り道、2人並んで歩きながら、勇里さんは私に問いかける。


「…え?あ、ううん。大丈夫。多分、暑さのせいだよ。毎日暑いから。」


「そう?なんか無理してない?悩みとかあるなら言って。なんでも聞くわよ。」


いいのかな、言っても。言ったら、関係が崩れるとか、ないよね?


「…あの、ね。」


私は立ち止まる。


「…最近、ニュースで、女の子が彼氏に騙されたり殺されたりっていう事件多くて…それで、その…。」


「不安になっちゃった?」


コクンと、うなずく。


「アタシが何も言わないから、不安にさせちゃってたのね…。本当にごめんなさい…。仕事とか、住んでるとこが知りたいのよね?」


言いたくない事だってきっとあるはずで。


それなのに私は、無理やり聞こうとしてるみたいで嫌になる。本当に嫌な彼女だよねごめんね…。


「仕事はね、前も言ったけど、本当に生きるために働いてるようなものだし、別に楽しいわけじゃないから…。」


勇里さんの表情が曇る…。

ごめんね、嫌な話をさせちゃって。

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