第11話
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23:00PM 代官山のカフェ
雨が強くなった
芸能人が来ていることがばれないよう
店側の配慮により個室を用意してくれた
隼人「アキ、来たぞ。」
アキ「来てくれたのね」
隼人「お姫様に呼ばれたら来るしかないでしょ。その黄色のワンピース似合ってるな。」
アキ「相変わらずね。ふふふ。」
隼人「アキさ…」
アキ「ん?」
隼人「…最近妙に色っぽくなったよな。」
アキ「そう?ありがとう。」
コーヒーに口をつけ本題に入った
アキ「隼人、別れましょう。」
隼人「…どういうことだ?」
アキ「別れてほしいの。」
隼人「なんでだよ、なんで!!!」
アキ「簡単よ。好きじゃなくなったの。」
隼人「ほかに男が出来たのか?」
アキ「関係ないでしょ。」
アキはカフェを後にした
隼人「待ってくれ!!!アキ!!!アキ!!!!」
隼人は必死にアキを呼び止めた
しかしアキは止まらなかった
振り返りもせず前に進んだ
隼人「まてって!!!!おい!!!!」
隼人はアキの腕を思いっきりつかんだ
カシャ カシャ
嫌なフラッシュの音がした
カメラマン「週刊Fです。隼人さん、アキさん。いい画が撮れましたよ。」
突然の出来事に戸惑う隼人
隼人「なんだよこれ…っておい!アキ!」
撮られた画は淡々と歩くアキにすがる隼人
ドラマを切り取ったような写真だった
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翌日
14:00PM ミヤノ屋
“交際2カ月で破局 あの実力派人気俳優隼人も引き止められず”
ミヤノ「森山さん!あの人気俳優の隼人さんでもこんなことがあるんですねぇ~イケメンもたいへんですねぇ~」
森山「そうですね~写真みましたよ~すごいですね!イケメンも美女にフラれるときの顔は情けない感じですよね~」
ミヤノ「そうですよね~必死にアキさんの腕にしがみついてましたもんね~それにしてももったいないですね~アキさんも!こんなイケメンをふるなんて!」
森山「ちょっとやな感じしますけどね~どうなんでしょう」
ミヤノ「いやいや、そこも魅力ですやんか!!魅入るほどの美しさを持ってるんやから!」
森山「それもそうですね。主演されるSPドラマは悪女役だっていうから面白いですよね!まあでも久々のビックニュースでしたね!」
ミヤノ「そうですね~…では次のニュースです。」
隼人の事務所はパパラッチで覆いつくされた
隼人のCMは打ち切られ内定していたドラマの主演もなくなった
人気が下がる一方
アキの人気は上がっていく一方だった
“かっこよすぎる”
“強い女性”
“自立している女性”
“媚びない女”
いろんなメディアがアキを取り上げた
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1週間後 ハルの病室
ハル「おねえちゃん、久しぶりだね。元気?じゃないか。」
アキ「私は大丈夫よ。ハルは?調子はどう?」
ハル「歩くのは辛いけど、大丈夫!元気!気持ちは!」
アキ「それはよかった。」
ハル「無理しないでね。」
アキ「ハル。甘えなさい。おねえちゃんに。」
ハル「おねえちゃん…」
アキ「来年、桜見るのよ。一緒に…。今日は会う人がいるから、またね…ハル。」
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