第3話
【アキ】19歳 表参道ヒルズ前
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お母さんからあの話を聞かされる前日
私に運がまわってきたと思った
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ひかり「ねーアキ!ヒルズで春物買おう!」
アキ「そうだね!たんまりバイトもしたし!ワンピ買おう!」
キラキラした街道を通り表参道ヒルズを左手に見だしたとき
ネイビーの細いスーツを着たダンディな男性が近づいてきた
?「あの…すみません」
その男は目を見開いてアキをみた
ひかり「え!もしかして!!スカウト?!?!」
アキ「そんなわけ…」
?「そのお友達のおっしゃるとおり。私、クイーンズプロモーションの和田と言います。」
ダンディな男性はとても丁寧な挨拶をした
業界のイメージとは真逆の印象の人だった
アキ「スカウト…」
アキは驚きを隠せなかった
けして目立つ方ではない自分をよく分かっていたからだ
和田「僕は君をスターにしたい。芸能界に入ってみませんか…?」
アキの返事はすぐには出なかった
アキ「1週間ください。」
芸能界には興味があった
ただそれは外の人間として
格好いい俳優に会ってみたい
あの女優みたいにきれいになりたい
ただそんな思いだった
とまどうアキに和田はこう声をかけた
和田「話をさせてください。そこのコーヒー屋でどうかな。」
とても落ち着いた和田の言葉は
何とも言えぬ説得力があった
アキ「はい。」
気づいたら返事をしていた
和田「ありがとう。お友達も一緒に。お買い物中お邪魔してごめんね。」
ひかり「ぜーんぜん大丈夫!!はやくいこ!」
ミーハーなひかりは二人の腕を引っ張っていく
和田の差し伸べた優しい手が
悪魔の手になるなんて
知る由もなかった
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