第2話 なにかを得れば、なにかを失う

 世の中、なにかを得れば、なにかを失いますね。

 わかりやすいのが、買い物ですね。買い物はお金と交換ですから、商品を得てお金を失うわけです。


 世の中すべてこのシステムでできていると言えるでしょう。

 例えば、仕事をしてお金を得るのもそうですね。時間や労力を消費してお金を得ているわけです。

 ここまでは誰もがそうだと思うところでしょう。


 でも私はさらに進んで考えています。

 どういうことかというと、その得るものと失うものは等価であるということです。

 また買い物で考えるとわかりやすいですね。

 缶コーヒーなら百円ちょっと、自動車なら数百万円と交換です。つまり、出す金額と同じ価値のものを得ているということです。


 これはなにも買い物だけに限ったことではないです。

 仕事もそうですね。労働の価値に応じた給料が払われます。

 お金の例を挙げましたが、それ以外のことでもそうです。すべてにこの法則は当てはまっていると私は考えています。


 例えば、結婚したら独身ではなくなります。これもなにかを得てなにかを失っています。そして、私の考えで行くと、結婚と独身は同じ価値ということになります。

 他にも、就職をして自由な時間を失うということもあるでしょう。

 もっと例を箇条書きにすると、


・恋人ができると一人の時間が無くなる

・子供ができて自分の時間が無くなる

・子供からもらえる喜びと、苦労は等価

・宝くじの一等に当たって人生が狂う

・土地を相続して税金や嫉妬を買う

などなど。


 いくらでもあります。

 なにか得るとなにか失うというのは、なにか得ると同時にいらないものもついてくるというのも同じことですね。

 これは個人の生活に限ったことではありません。もっと社会全体で見てもそうです。

 長寿社会になって年金問題や健康保険問題が発生するとかもそうでしょう。

 冷戦が終わったら民族紛争やテロが増えたとかもありますね。

 

 とにかくあらゆることがそういう仕組みになっています。これは原理と言っていいでしょう。だから逃れられません。


 よくニュースなどでも聞くと思いますが、新しいものが開発されると、だいたいそれによる弊害も一緒に言われるようになります。そういうのも同じことですね。

 

 外国人観光客が来て景気が良いところもあるでしょうが、同時にあれこれ問題も出ています。

 

 この法則は当然逆にも作用します。

 つまり悪いことがあると、その分良いこともあるということです。

 例えば、私は阪神タイガースのファンですが、さっさと負けることで観戦に時間を取られなくて済むというのがあります。

 離婚をすることで自由恋愛を得るということもあるでしょう。

 苦労して勉強して良い大学に入るなども同じことですね。(これなんかは勉強をせずに遊んでいたから大学に行けなかったということもあるんでしょうが、その分楽しく高校生活を過ごせたとも言えます)

 他にももっといろいろと思いつきますが、怒られそうなので止めておきます。

 

 この考えで行くと、結局良いも悪いもないということになります。

 ですから、非常に気分が楽になります。

 どんなことがあってもがっかりしなくていいし、毎日気楽に楽しく過ごせるようになります。

 私はボートレースに行って負けても落ち込まなくて済みます。なぜなら必ずそのマイナス分はなにか得ていると考えられるからです。もっとも、残念ながらボートで負けた時になにを得ているのかは、いまだわかっていませんが。トホホ。


 みなさんも良く周りを出来事を観察してください。

 私の言っているこの法則が当てはまることでしょう。


 なにかを得れば、なにかを失う。そしてそれは等価である。


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