第4話
”ジャック・オー・ランタン”は、着ぐるみとかそういうものでない、モノホンのお化け、
なぜなら、目鼻を
「ハッピーハロウィン!よくぞ召喚してくれたな!この前オレが人間に会ったのは、56年前だ! オレら妖精の存在する次元は、人間からすると説明が通じにくいほど異質らしいよ。で、詳しい説明は省くが、オレの役割というか、
ジャックオーランタンは、誰も聴いたことのないような、不思議な声音で、そう言った。
オレは、もちろん面食らったが、ジャックランタンの話はのみこんでいた。
(成り行きも、ジャックランタンの外観にしても、リアリティがありすぎるのに、事実として、あまりにも超現実的なシチュエーションで、却って、単なるジョークとは思いにくい説得力があった。ややこしいといえばややこしい話だが…)
…要するに、世界か自分か?という選択なのだ。「自分」が、トリックのほうなのか?だとしたら、エゴイスティックなほうを選択すると災いが降りかかるのかもしれない。「雀のお宿」という童話にもそんなところがあったっけ…?
しばらく考え込んだが、「オレの障碍を直してくれ、この娘を嫁にくれ」という望みを普通に言って、それがかなっても、なんだか後味はよくないかもしれない。
それに、強欲ばあさんみたいに私利私欲を丸出しにして、「ひっかかったなー」と、懲罰を加えられるのではみっともない。「鉄の斧が私の斧」と言ったから、金の斧がもらえたり、こういうストーリーはだいたいそうなるのが、童話とかでは普通だ。
どうするべきだろうか…?
<続く>
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