3「太陽よりも月よりも」平塚武二

戦後すぐに刊行された童話です。


これは中国っぽい国で、パンキという少年がどんどん立身出世していく物語なんですが……。


とにかく、無常。

人の命は短い、世の中はかない、むなしいなあ、みたいな。


少年ジャンプ的な「努力・友情・勝利でやったるで!」みたいな空気は何もないです。


パンキは力を身につけるが、それによって他を害し、いずれは自分も滅びゆく定めにある……。


もう、荒涼とした読後感です。

諸行無常の響きあり、ですよ。


昔は良い童話が出版されてたんですねえ。


===


「太陽よりも月よりも」平塚武二

初版は大日本雄辯會講談社より1947年出版。

フォア文庫愛蔵版 1994年が入手しやすいかな?

でもまあ、図書館で平塚武二全集を探すのが確実かも。

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