第十七話 ドミトリーズ世界政府宇宙艦隊Ⅰ

「浅野軍曹、出雲軍曹、ドルトン准尉、詳細は事前に述べた通りであるが決行は明日の各員の状況完了次第直ちに開始される。

 特異点出発の時も言ったがこの作戦に参加できるのは大変な名誉かつ光栄なことである。二度と故郷の衛星都市に帰ることができ無くとも、この作戦で達成されることに比べれば些末なことである。我らはドミトリーズの駒だ、単なる暴力装置でしかない。だからこそドミトリーズの自由と平和を守れるのであり、こうしてドミトリーズのために任務を遂行できるのである。ドミトリーズ万歳!」


「「「ドミトリーズ万歳」」」


 近江吾郎少佐以下07小隊は自分達の世界を守る使命を受け行動する。ドミトリーズ世界政府というひとつの世界の唯一政府の唯一の軍事機構の重力下戦闘の専門集団である第一空挺団、そこから今作戦に適任と目され選ばれた通称“07小隊”は作戦行動を開始した。


 私の小隊は二人ずつに分けてひとつを帝都の異界人、もう一つを帝都の外にいる異界人のところへ向かわせる

 私と浅野マァーヤ軍曹は異界人の住処としている屋敷へ向かい難なく侵入、調査済みの異界人と思われる人物を片端から射殺した。


 出席番号三番 芹沢伊予


 出席番号四番 斉藤遥


 出席番号五番 足柄琥太郎


 出席番号六番 ハイドリヒ・天城華子


 出席番号九番 高坂寧乃


 出席番号十番 平群美美


 出席番号十一番 八田藍


 出席番号十二番 乃神武瑠


 出席番号十三番 但木翠


 出席番号十七番 桑名鶴夏


 出席番号十八番 能代榛名


 以上十一名の射殺完了


 帝都にいる残りの異界人は本日開催される戦勝祝賀会に参加するという。我らが屋敷に侵入した時には会場に向かっていたようだが、それを想定して祝賀会会場には十分な爆弾を設置してある

 遠隔操作も可能だが今は時限式のままだ

 帝都外の異界人の方へ向かった出雲軍曹とドルトン准尉も異界人三名と皇女の二人を問題なく発見したとのことだ。やるな…!


「屋敷内の掃討は完了しました。屋敷内の異界人が外と連絡をとった痕跡は無いため、祝賀会へ向かった異界人は現在の状況に気づかぬまま問題なく爆弾で排除可能かと」


「万全を期すためにこちらも今から祝賀会会場へ向かい場合によっては選定済みの射撃地点から射殺する」


 本来ならまずは異界人をその半数を殺害することから始めるのだったが、異界人に“覚醒”の兆しがあったため、本来の作戦から微調整し全員殺害が作戦趣旨となった


 全てはドミトリーズの人類のため、自由と平和を守るため、未来の人類のため


 ドミトリーズ万歳


 ……


 …

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