第12話 御宅ストレイドッグス 〜その2〜

バハム「なんじゃ!その虎のような腕は!」

レク「さっき生み出したスキルだよ」

バハム「そこじゃない!なんで!腕と武器が一体化しておるのじゃ!」

レク「いや、だって武器にスキルを上乗せするって…」

バハム「理解不能じゃ!武器に上乗せと言っても普通は武器に属性魔法付与するだけじゃ!」

レク「あ〜…そゆこと」

バハム「まさか…我が思いもつかぬことをするとは…とんでもない奴を生み出してしもうたな…」

レク「っと、雑談はこれくらいにしといて続き…いくか?」

バハム「当たり前じゃ!」

レク「じゃ!行くぜ!『半人半虎 ドラゴンクロー』!!!」

バハム「所詮はその腕も武器のようなもの!『ドラゴバリア』!!!」

レク「やっぱ防がれるか…だったら!『半人半虎 ブラッシュ・オブ・フォーチュン』!!!」

バハム「これも防いでやる!『ドラゴバリア』!!」


バハムが貼った強固なバリアはレクの攻撃に耐えられなかったのか、豆腐のように砕け散った


バハム「なに!?我のドラゴバリアが…砕け散った…?」

レク「いくらかつて邪龍と呼ばれたバハムートでも俺の技には耐えられなかったか〜!」

バハム「なに…?貴様…我を舐めおって…だったら…本気の本気…限界突破を見せてやる…」


バハムはそう言った後、人型の姿から龍の姿へと変身した


バハム「くっくっくっ…今の我は先ほどまでの我とは違う…今の我は…『最古龍 バハムート・オメガ』…こうなった以上、貴様などワンパンで殺せるぞ…」

レク「な…なんだよ…その姿…」

バハム「喰らうが良い…『ドラゴニックヘヴィテイル』…!」

レク「やっべ!『半人半虎 黒閃』っ!」

バハム「ほう…?これを防ぐとは…さすが我の見込んだ男…じゃが、次は殺すぞ…」

レク「なんだよ…この威圧感…これがバハムの本当の姿か…」

(このままじゃやばい…このあり得ない力も切り裂く力を…なにか…なにかないのか…)

レク「そうか…武器にスキルを上乗せ…そこからさらに上乗せすればいいんだ…『月下獣羅生門』…!」

バハム「本当に理解ができぬな…貴様の考えは…だが貴様が姿を変えたところで我には敵わぬぞ」レク「それはどうかな…?『月下獣羅生門・虎叢』!」

バハム「くっ…!なんだ…この力は…!!」

レク「最強のスキルに最強のスキルを乗せたんだ、そりゃ超最強になるに決まっとるだろ…?」

バハム「っ!こんなの…っ!かすり傷だ…っ!」

レク「そろそろ疲れたから…これで最後だ…『月下獣羅生門・黒虎絶爪』!!」

バハム「くぁぁぁぁぁっ!!!」


レクの攻撃を受けたバハムは元の人型の姿へと戻った


バハム「っ…最古龍の…姿でも…負けるとは…貴様は…充分…強いでは…ないか…」

レク「充分強いというより…お前のおかげで充分強くなった…が正しいな、ありがとよ俺の特訓に付き合ってくれて」

(対象者の体力を全回復するスキル…)

レク「よし…『君死給勿』…」


レクがスキルの名を呼んだ時、瀕死状態だったバハムは完全回復した


バハム「ほんと…とんでもないスキルじゃ…ははっ…」

レク「お前が与えてくれたおかげでな…はははっ」

バハム「そろそろ戻るんじゃろ?」

レク「あぁ、またなバハム」

バハム「あぁ!またいつでもくると良い!」


レクはバハムと別れの言葉を交わしテレポートゲートに入り、元の時間へと戻った

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