第16話

「るる…っ、会いたかった…っ」







俺が思わず抱きしめると

周囲は何事かと焦った。








「ちょ、ちょっと、コウ!!

貴方、突然なにするの!!」






「コウっ!るるさんが驚くだろう!!」







「…ずっと探してたんだ、やっとみつけた…」







祖父母にそう告げると___







「っ…貴方の話も聞くから、

一旦るるちゃんを解放してあげてっ」







ばあさんからそう言われ、我に返った。








「っ、るる、突然悪かった…」







「……………」






謝ったが、るるは少し申し訳なさそうな顔をして何も言わない。






「るる?どうして何も言わないんだ?」








俺の一言に周囲は凍りついた。








「…コウ、貴方がるるちゃんと出会ったのは?」









「俺が高二で、るるが高一の時だ」







「…コウ君驚かせるようで悪いんだけど、

るるちゃんね、話せないのよ」







「え…?」







「……………」







____花代さんの一言で俺は頭が真っ白になった。

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