第10話
それからというもの、皆で
言葉で話しながら手話もしてくれた。
『本当にお上手ですねっ…』
『百合子がとっても素敵な子がいるって
毎日のように言うから、話してみたくなってね
沢山練習したよ』
『とっても素敵な子…恐縮です…』
『るる、だまされちゃいかんぞ
こいつは人たらしじゃからな』
『あなたなんて事いうのっ!!』
少し酔ったおじぃちゃんにおばぁちゃんが
横から軽く平手打ちを入れた。
その姿を見てあたふたする私の横で
百合子おばぁちゃんと秀三さんは笑っていた。
___皆とっても長生きして幸せに暮らせますように
そんなことを考えながら
私も思わず笑ってしまった。
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