第8話

「………」







しばらくして結彩は俺にもたれかかり

「……いっくん…びっくりさせて、ごめんね…」と小さな声言った。









「…今すぐ病院行くぞ」








俺はそういい結彩を抱き上げた。








「!…結彩、お前飯食べてるのか?」









「…っ…私、病院は行かない…」











「は…?」









「大丈夫だから、いっくん降ろして…っ」









結彩はそういい困ったような顔をした。









「…じゃあさっきのはなんで起きたか

自分で説明できるのか?」









「…き、昨日いっくんのお酒少しだけ

飲んじゃったの…っ」










「…………」









「だからだと思う…勝手にごめんなさい…」










「…それくらい構わない。

ただ、適量が分からないなら一人で飲むな。

俺がいる時にしてくれ」








「っ!」









「…心臓止まるかと思った。

おかげで二日酔いも吹っ飛んだよ。」









「いっくんっ!」









「うわっ!!」









____俺の首元に思いっきり抱きつく

結彩の背中を優しく撫でた。










「…これだけは絶対、忘れないからっ…」









そして抱きつきながら結彩は小さな声で

そう呟いたが、俺はなんの事か分からなかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る