3
「なら僕がそのチョコアイスを貰おうかなー」
「「!?」」
後ろから声が聞こえワシ等は驚いて後ろを振り返る、するとそこには兄の家で別れた筈の巡査部長がそこにおった。
「巡査部長!何故ここに!?」
「枝岡君が優秀な子でねー、甥君が行方不明って聞いて無線で本部から応援を呼んで来てくれたんだー、だから枝岡君や家の事を応援で駆け付けた部下に任せて追い掛けて来たんだよー?」
「なっ何で?」
「何でって、約束したでしょ?警察は市民の味方だから責任を持って甥君を探し出してみせるーって!さっアイス食べたらパトカーに乗った乗ったー!」
そう言う巡査部長の背後には一台のパトカーが駐車しておった…が、運転席には誰もおらん?
「む?巡査部長、運転手はどこに行ったんじゃ?」
「えー?運転手は僕だよー?」
「「…はぁ?!」」
「ほら僕こーんな童顔だから身分証ないと成人してるってわかってくれないからさー、休暇の時に一般人の前で警察手帳見せる訳にもいかないから頑張って免許とったんだー」
「ほんなら学生料金で映画とか見たらええんじゃないかの?」
「警察が不正する訳にいかないでしょー」
「鷹ちゃん鷲ちゃん、はい縦割りアイスとチョコアイス」
「おお、はい婆ちゃん130円!」
「あっチョコアイス幾らー?払うよー?」
「いやたったの50円ぽっちじゃしそれにこれから運転して貰うんだからのう」
「そっかー、ならアイス食べて早く行こーう!」
巡査部長の言葉にワシは袋からアイスを取り出し、2本の持ち手を持ってアイスを2つに割る…アイスは真ん中の窪みをそって綺麗に割れる事無く、片方にアイスが偏ってもうた。
「…兄者、どっち食う?じゃんけんするか?」
「小さい方で良いです」
「ほうか」
そう言って兄に欠けた方のアイスを手渡せば、兄は思ったより少ないアイスに眉間にシワを寄せる。
「…相変わらず下手くそですねぇ」
そう言ってアイスにかじりつく兄に続きワシもアイスを口に含む、口の中に甘味と酸味が広がる…何か昔よりしょっぱくなったかのう?そう思いながらアイスを食べつづけた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます