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『えっ?えっ?僕Iぐ『これから俺の部屋で一緒に勉強するんだ!だから邪魔しないでね?』
『流石我が家の大天才!お兄ちゃん達と違って将来が楽しみだわぁ』
『3時になったらおやつお願いね!』
『わかったわぁ』
そう言って才雅君は僕の手を引っ張って部屋に連れてかれたの、才雅君の部屋には沢山のパソコンと、訓練所の技術室に置いてある道具と同じ物が置いてあったんだ。
『才雅君?どういう事?』
『馬鹿と遊んだら馬鹿が移るから、馬鹿とは遊ぶなって母さんに言われてんだ、I組みの奴なんて言ったら怒られるしお前も追い出される』
『え?』
『だから同級生で俺と同じレベルの奴いねーし、上級生の奴は生意気だって相手にしてくれない、まぁ自分より才能ある奴に嫉妬するしか脳のない馬鹿と遊ぶ気なんてねぇけどな』
『…お兄ちゃん達は?お母さんに何も言わないの?』
『愚兄達は俺と違って凡人だからな、愚兄達が3人一緒の部屋使ってるのに、俺は1人部屋使ってる事が気にくわなくて口も聞いてくれねぇ』
『そうなんだ』
『お前毎日毎日図書館行ってて友達いないんだろ、今日も帰り1人で帰ってたし』
『…うん』
『だったら今日から毎日俺のランドセルを、俺の部屋まで届けて俺と遊べ』
『え?』
『どうせやる事ねぇんだろ』
『…それって僕と友達になってくれるって事?』
『ちげーよ…それよりこのソフトやるぞ!俺が全キャラレベルMAXにしたから、敵ばったばった倒せて面白いぜー』
『うん!やる!』
その日から才雅君と一緒に帰って、一緒にゲームして一緒におやつ食べて、偶に勉強してすっごく楽しかった…才雅君も最初はしかめっ面しかしなかったのに、だんだん笑う事が増えて性格も柔らかくなっていったんだ。
そして僕が図書館で書いた設計図を元に、沢山のおもちゃを2人で発明したんだ。
その時に熊さんの“ボディー”を作ったの。
「ボディー?」
「うん、元々熊さんはダンシング人形で、音楽を聞いたらそれに合わせて踊る人形だったの、そんで宙返りをしたりリボン持って踊ったら、もっと格好いいんじゃないかなって、身軽な動きが出来る様に出来るだけ軽量にして、腕がスムーズに動く様にとかリボンを持てる様に設計したり、才雅君と意見を出し合って組み立てたんだ」
「…ワイヤー使いこなすなんて、ちょっと身軽過ぎやしませんか?」
「確かにねー、僕もここまで凄いとは思わなかったよ」
『違いますニャン、マスターの腕が良かったんですニャン』
「ありがとー…でも才雅君と一緒にダンシング人形を作ってから、なんか不機嫌になっちゃったんだ」
僕が熊さんを作って才雅君は兎さんを作ったんだけど…
『わー熊さん凄い凄い!連続3回宙返りだー!!』
『兎ぃ!何で2回転で転ぶんだぁ!』
『才雅君、あんま怒っちゃ可哀相だよ…あっここちょっと歪んでるからそのせいじゃないの?(ぬいぐるみを脱がせて中の機械を弄る)』
『…』
『これで良し!スイッチ入れて…やった!成功したよ才雅君!!』
『…なぁ、お前本当に軍に行く気ねーの?』
『うん、だって僕鈍臭いから軍に行ったってみんなの邪魔になるだけだよ』
『お前で迷惑になるなら俺は…(ボソボソ』
『え?なぁに?』
『…何でもねーよ』
最後に何て言ってるのか良く聞こえなかった、でも何か怒ってる事はわかったけど何で怒ってるのかわからなかったんだ…熊さんが完成してから新しいオモチャを作る度に、才雅君不機嫌になっていくし、しかも夏休みに入ったら自由研究に持ってくってA・Iのプログラムにかかりっきりになるし…どうしちゃったんだろ?
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