第29話 新魔法とペット
それから、いつもの生活に戻り、数日後。
「今日、俺、ただのビームの人から連絡あって魔法貰いに王都行ってくる。んでさぁ、そろそろ、イモぺ、一頭だと、回収キツイと思うんだよね」
「そうだね」
「だから、王都に、俺とグエナちゃん、グミエ、何か捕まえてきて」
「私より、グエナのが、捕まえるのいいんじゃない?」
「大丈夫、捕まえきてくれれば、俺『魅了』あるから、『お友だちからはじめましょ』で十分だよ」
「わかった。けど、何でグエナも王都に」
「俺が、さみしいと死んじゃうから」
「あっそ。お土産買ってきなさいよね」
「サーイエッサー」
王都に到着し、まずは、魔動車工場へ行き、挨拶をした。
「じゃあ、俺は、魔法研究所に直接行くから、魔法屋行ってて、グエナちゃんが、使えそうなのあったら、買って、グミエの分も」
「はい。何で研究所なんです?」
「特別依頼で、お金払ってるから、とりに行くだけなんだよ」
「あーなるほどです」
そして、研究所へ。
「こんにちはー、最上です」
「おお、勇者最上、待ってたよ。依頼のやつも、もちろん出来てるけど、料金多かったからね。まずはこれ、これはサービスだ。ただのビームが、広範囲で全て消しちゃうのが、改良点だったね。だから、絞ったのさ、覚えるのは、簡単さ。基本的には、たたのビームと同じで、それを絞るために『この指とーまれ』を更に付与したのさ、だから、人差し指一本で出せる。ささ、覚えてごらん」
「ありがとうございます。覚えられました」
「では、この魔法の名前は『ど⚪︎ん波』にしよう」
「いや、だから、ダメだって……」
「えーどうしてもダメ?」
「ダメです」
「じゃあ、もう何でもいいや、細くなったビームだから『細ビーム』で」
「素晴らしい名前です」
「だが、こっちが、本命、依頼の品だ。これは、攻撃力をそのままに、光魔法を吸収に使い、あーー説明すると長くなる。とにかく、コレで倒しても敵の素材が丸々残る魔法だ。見た目は黄金に輝く玉のような感じだ。ただ、注意点が、あって発動までに時間がかかるのが、難点なんだ」
「素材が残るんですよね? 依頼通りです。ありがとうございます。――覚えました」
「で、名前は『元気⚪︎』だ」
「だーかーらーダメ」
「えーっ、じゃあ、黄金の玉だから『金玉』なんてのはどうだ?」
「えっと、それは……どうなんだ?」
「じゃあ、『ゴールデンボール』で……、あ、いや、『ドラゴ⚪︎ボール』で決まりだ」
「ゴールデンボールの方で行きましょ」
いいのか……?
俺は『細ビーム』と『ゴールデンボール』を手に入れた。魔法屋へ。
「お待たせー、買えた? 何か新しいのあった?」
「はい。私とお姉ちゃんの分は買えました。新しそうなのは、一個だけですかね?」
太陽ケーン(拳じゃないよケーンはリン風に頼むよ)めっちゃ光る。
これ、絶対あの人だ……。
「これから、どうします?」
「どこか、ご飯屋さん探しながら、図書館行こうよ。たまにはグエナちゃんも家族に、顔見せてあげないと」
「そうですね。あと、今日こそ、豚肉忘れないようにしないと」
「何か食べたいのある?」
「うーん…、ここから、図書館の間にステーキ屋さんがあるんですけど、そこのポークステーキがとっても美味しいんですよぉ」
「じゃあ、そこ、行こか」
「はい」
豚肉、買って帰るのに……。
そして、ステーキを食べて、図書館へ向かう道中。
「あれって、マイコさんですよね?」
「ん? ああ、本当だ。騎士団入ったのかなあ?」
「そうみたいですね。制服きてますし」
「なんか、面倒くさくなりそうだから、早く図書館行こ」
図書館、二階に着き、ガーテラさんへ、挨拶して、
「あれ? ガーテラさん、二階の本だいぶ増えてませんか?」
「あら、そうかしら、本の入れ替えとか、あるから、多少変わってるかもだけど、そんなには、増えてないんじゃないかしら?」
明らかに増えていた。千里眼とズームで、本を少し調べてみると、魔王について、の本がかなりあって、英語のものまで、あった。英語の本は四階にしか無かった記憶があるので、間違いない。
「グエナちゃん、少し読んでいかない?」
「あ、はい。いいですよ」
「二人とも、ゆっくりしていってね」
俺たちは、図書館へ、入館し、本に没頭したが、グミエとグエナちゃんから貰った体内時計付きブレスレットのお陰で時間は平気だった。
「そろそろ、行こうか?」
「そうですね。さっき、お姉ちゃんから連絡あって、奴隷の首輪(大)を買ってきてほしいって」
「了解。では、ガーテラさん、俺たちは、帰りますね」
「いつでもまた、ウチにも、来て下さいね。お父さんも会いたがっていましたよ。グエナも、しっかりやりなさい」
「うん。お母さん、またね」
そうして、奴隷の首輪(大)と、豚肉を買って帰った。
「お姉ちゃん、ただいまー」
「おかえり。それより、カズキ早く首輪をコイツら元気良すぎて『お友だちからはじめましょ』だけじゃ暴れちゃうんだよ」
「あ、うん。わかった」
そこには、羽の生えた大きなゴリラっぽいのと、毛の長い、ナマケモノような見た目の二頭がいた。俺は『魅了』を使い、首輪をし、奴隷にした。
「グミエ、この羽生えたやつは?」
「そいつは、空飛ぶ、スカイゴリラだ。風魔法も使えるんだよ。結構捕まえるの苦労したんだよ。私らは、飛行は無理だけどさ、こいつに、乗って空飛べそうだし」
「じゃあ、こいつは? ナマケモノでは? アイテム回収出来るの?」
「何言ってるんだカズキ、そいつは、毛長働きモンキーだよ。めちゃくちゃ速く動くんだよ。その長い毛も、少し動かせるみたいで、ちょっとした、物なら持ち上げる事も出来るみたいだよ」
「この子、カワイイ。図鑑でみた、ゴールデンレトリバーみたいじゃないですか」
グミエが、捕まえてきた、ゴリラと猿(モンキー)だからぁー…………。
「じゃあ、名前は、『アネゴ』と『アネッキー』にしよう」
「なあ、カズキ、ここの特別魔法名も、そうだが、お前も、大概だよな……」
「よろしくね。アネゴちゃん、アネッキーちゃん」
ちなみに、両方とも雄である。
それから、約一ヶ月が経ち、みんな、ハルと連絡を取り合う仲になり、たまに、遊びに来る。もちろん四天王はついてこないように、なんとか説得は出来たみたいだ。そして、30階層の八割くらいの罠を仕掛けを終えて、ダンジョンから戻る途中。(隣)
『ファイア』
「グミエ? どうした?」
「何か最近また、家の前にゴミ捨ててく、クソ勇者がいてさ、ちょくちょく燃やしてるんだよ。それより、今日は私が、夕飯作るよ。今日グエナ頑張ってたし、疲れたよね」
「ありがとう。お姉ちゃん」
家に入り、
「出来たよー」
「もう、お姉ちゃんの料理いつも豪快すぎー」
「文句言うなら食べなくてもいいぞ。カズキは食べれれば何でもいいもんな?」
料理か…………。
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