『■■■■村のカミサマへ③』

 やっと二章が終わった。

 ここまで大変だった。


 友人が残したテキストファイルを、加筆修正して……テキストファイルを元に、物語を作って。でも、もう少しの辛抱だ。

 やり遂げないと……。



 ふと、考えた。


 私は今まで……いや、これからも■■■■村の人々を未だ因習に囚われている畜生のように書き続ける。


 されど、本当の畜生は友人の遺品を、ホラー小説というエンターテインメントに変えてしまった私の方かもしれない。



 今までの人生で私が畜生ではなかった時が一度でもあっただろうか?


 だって、全ての元凶は私なのだ。


 可哀想な、みさきちゃん。

 ごめんね、みさきちゃん。

 貴方を犠牲にしてしまって。




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