第41話 「タクトの想い」
「お水いかがですか?」
「ああ。いただくよ。ありがとう、ロゼ」
ロゼは水差しから水をグラスに注ぎ、私に手渡してくれる。サイドテーブルに置いていたもう一つのグラスにも水を注いで手に取り、二人で水を飲む。
ロゼがメイド達最後の相手だった。
「ありがとうございます、タクト様。私達全員に
「それはよかった。もうこんな時間か。すっかり夜になってたんだな」
途中、夕食の準備ができたとメイドの一人が教えに来てくれたが、レイアには必ず食べるように伝言して断った。行為中の顔をレイア達に見られたくなかったのだ。さらに、レイアが食べずに待ってくれるのだけは
「長時間にわたりお疲れ様でございました」
「いや、こちらこそ、
私の言葉にロゼが笑顔を見せる。そんな時、扉をノックする音が聞こえる。
「失礼いたします」
「どうぞ」
扉が開き、アンが現れる。
「食事の用意ができております。どうぞお
どうやら私達を呼びに来てくれたようだ。ロゼは私に
「おお、タクト! 待っておったぞ。食事もさ
目を
「ありがとうレイア。ちゃんと食べたか?」
私は席に座りながらレイアに
「うむ。どれも
ドミエルに頼んでいた
「そうか。じゃあ私も
レイアを満足させた
「これは
「じゃろう? 他の料理もどんどん
レイアに
「今日の夕食は四天王達と共に
「そうだったんだ。みんな元気にしてるか?」
「もちろんじゃ。皆腹いっぱい食っておったわ。タクトに感謝しておったぞ」
「それはよかった。フィナーンも喜んでくれてたんだな」
「うむ。やつめ、タクトの事を良き男だと皆に申しておったわ」
「そうか。元気を取り戻してくれてよかった」
フィナーンの事は少し気にしていた。また彼女と話す機会もあるだろう。
「タクトよ。わらわの願いを聞き入れてくれて感謝する。
食後のクッキーを食べながらレイアが私をねぎらってくれる。
「そうだな。すっかり時間が過ぎてしまった。でも
「
「確かにそうだよな。魔物の事は明日にするよ。ありがとう、レイア」
私は食事を食べ終え、口を
「レイア」
「どうした?」
ちょうど着替え終えたレイアが私の
「何じゃ突然! わらわとしたいのか?」
私の行為に面食らっているレイアが可愛い。
「お付き合いいただけますか。お姫様」
「うむ。もちろんじゃ」
私とレイアはベッドに入り愛を確かめあう。他の誰よりも長く、激しく、互いを求めあった――。
◆◆◆
「レイア」
「む……、何じゃ?」
眠気を
「これからもずっと愛してるからな」
この先何が起きようと、ずっと変わらない私の想い。今にも眠りそうなレイアに届ける。
「ああ……。愛して……おくれ。わらわも……」
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