第21話 新姉川の戦い①
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本日夜 11月23日(土曜)
校閲した後に第22話も公開しますので宜しくお願いします。
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1570年4月1日 13:40
浅井家伝令
「御味方全数、姉川を渡り終え横山城東側に布陣完了しました。
朝倉家20,000も半数近い9,500すでに竜ヶ鼻砦前面に布陣完了!
総大将・
磯野員昌
「うむ。分かったご苦労!して朝倉家先鋒、真柄直隆殿の騎馬軍団3,000。
我が隊と合流後6,000にて、横山城門前の織田軍先鋒11,000に攻め込むと伝令があったが、時刻は聞いておるか?」
「はっ!それは朝倉家伝令が直接伝えに来るとの事!それまで今しばらく待機せよとの命にて!」
「あい分かった!誰ぞ伝令に湯漬を出せ!」
「忝ない!」
磯野員昌
「皆の者!何れにせよ直ぐに始まる!今のうち握り飯や兵糧丸を喰うておけ!」
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シュン!
『帰蝶、稲葉騎馬軍団への結界付与は?』
『はい、滞りなく。殿ご無事で何よりです。』
『うむ、利家の部隊にも行って貰う、暫し収納するぞ。』
シュポ!
「一鉄!磯野の騎馬隊に余のAPC9マシンガン部隊で仕掛ける!それが終わったら合図を出すゆえ突進せい!!」
「はっ!!皆聞いたか!!やっと開戦じゃーー!!磯野が首級挙げてみせい!!」
「「「おおーーー!!!」」」
『門脇!これから余は磯野隊に仕掛ける!!
それと同時にお前は12,000を率い、石田村を出て竜ヶ鼻砦西側前面に向かえ!!
そこには朝倉の前波新八郎3,000!黒坂景久500が布陣しておる!
APC9マシンガンを馳走し踏み潰せ!!』
『はっ!全軍直ちに北上!!』
『尚輝!門脇の12,000が交戦に入る!姉川に戦車部隊で突っ込め!!途中、渡河してる朝倉景健の朝倉本体7,000に当たるぞ!!織田戦車軍初の実戦!散々に蹴散らせよ!ただし敵総大将"景健"だけには手を出すな!奴の首級は又左にやらせる。手柄を挙げさせる場面を残しておけ!!』
『はっ!!全軍に告ぐ!!醍醐寺を出て南下!!全速力だー!!』
『坂本!
今すぐ竜ヶ鼻砦の西側に布陣しておる朝倉家・真柄直澄3,000に突っ込め!!』
『坂本ラジャー!!』
「前田様!殿より連絡あり!今すぐ竜ヶ鼻砦に突っ込めと!!そこに朝倉家・真柄直澄3,000が布陣しております!!」
「あい分かった!全軍全速力で東に向かえー!!敵は朝倉方の猛将真柄直澄!相手に不足なし、かかれーー!!」
待ちに待った開戦に、槍の又左こと前田利家は猪突猛進で突っ込んで行く。
信長
「よし、APC9部隊!姉川前に陣取る浅井方・磯野騎馬隊に全速前進!距離300で一斉掃射!かかれーーーーー」
1570年4月1日 14:00
新姉川の戦い開戦です。
シュン!
「帰蝶!又左部隊1万結界付与!!」
信長は前田利家部隊右横30mに転移で飛ぶ。
濃姫「ラジャー」
整備されていない凸凹道を、時速120kmでトラック移動中(チート慣性の法則ゼロ仕様で揺れない)の前田隊を眩い光が包み込む!
利家「うっ!!なんだ!!この心地好い安心感は。。。まるで何かに守られているようだ。。」
濃姫「完了です!!」
信長「よし、戻る!!」
シュン!
前田隊1万への付与を終え、再び横山城門前の最前線へ戻ってきた二人、その間わずか1分足らず。
信長「そろそろ300mだ!!」
濃姫「はい殿!!」
濃姫は"織田武蔵"用の付け髭を外し、うっすら黒いメイクも落としていたが、迷彩色上下に軍靴ブーツの陸自スタイルAndroid兵士仕様。
「ふっ中々似合ってるぞ帰蝶。」
「殿!!始まりますよ!」
「うっ!うむ。。」
ズガガガガガガガガ!!
7,000の兵がフルオートでぶっぱなし弾幕を張る。
「ギャーー」「ごわぁーー」
「ドーォォォ」「グゥゥー」
浅井家主力部隊・先鋒・磯野員昌騎馬軍団3,000の約半数が倒れ動かなくなった。。。
ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!
500の織田兵がセミオートで指揮官の武将のみを狙い撃つ。
「ぶはっ!」
「ゲフッ!!」
「ゴホッ!」
60人の足軽大将全員が額・眉間・心臓等の急所を狙い撃たれ絶命していく。。
「あっ。。。ああーー。。」
浅井家重鎮・勇猛果敢な武将・磯野員昌は地獄の光景に立ち尽くす。。
真っ先に狙われるはずの磯野が無傷なのは、事前に信長の通達があったからだ。
『いいか!稲葉一鉄の手柄は残しとけ!騎馬軍団先手大将・磯野員昌には手を出すな!』
稲葉一鉄に花を持たすため、信長なりの配慮であった。
「一鉄!!!何をしておる!!!突撃して磯野が首挙げてこぬか!!!」
「"はっ"。。。。。」
信長の叱咤激励に正気に戻る一鉄。
「者共かかれーーー!!!」
百戦錬磨の西美濃三人衆・稲葉一鉄ですら、APC9マシンガン部隊地獄の火力には一瞬、魂を抜かれた思いになっていた。
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横山城斜め前方から、磯野隊と向き合う織田軍の横腹を撃つべく前進していた、浅井政之5百と浅井政澄5百の合計1,000人の火縄銃部隊。
銃を扱う者達だけに、弾込め作業も無く連射するAPC9マシンガンに衝撃を受け、戦う前に崩れる寸前だった。
だがそこは当主・浅井長政の実弟・政之と一門衆の政澄。
「ええい怯むな、準備は整っている、陣形を崩さず狙い撃て!」
「そうじゃ政澄殿の申す通り!引き金を引けば織田の軍勢も崩れるぞ!」
何とか建て直し、突撃する稲葉騎馬軍団の横腹に面制圧一斉射撃を撃つ。。。寸前。。。
ズガガガガガガガガ!!
ズガガガガガガガガ!!
全速力移動で200mの距離まで接近していた、残り500のAPC9部隊のフルオート射撃が炸裂する。
射撃音が止んだ時、浅井政澄と浅井政之の率いる1,000人の浅井火縄銃部隊。1人として立っている者は無く、たった1発の射撃すら出来ず、文字通りこの世から殲滅されてしまったのである。
『慎之介!掃討戦に入るゆえ離れられん、余の連絡あるまで待機!!』
『ラジャー!待機します!もう掃討戦ですか?開戦からいくらも経ってないのでは?。。御武運を!!』
*****
織田家・稲葉騎馬軍団の猛攻に次々と討ち取られ、総崩れとなり姉川まで追い詰められた磯野騎馬軍団。
生き残っている兵の数は50人を切っている。
「浅井騎馬軍団先手大将・磯野員昌殿とお見受けいたす。それがし織田家・稲葉一鉄が嫡男・稲葉貞通と申す!!」
「はあはあはあ、、そうか、、西美濃の猛将、、はあはあ、、一鉄殿の嫡男であるか、はあはあ、、」
「はっ!一手お相手のほど宜しいでしょうか?」
「はあはあ、おおよ!まだまだこの磯野!はあはあはあ、、
「では参る!いざ!!」
磯野員昌も47歳、敵に追われ敗走しながら全身傷だらけ。
出血も酷く疲労で意識
そこに24歳の稲葉貞通。一方的な勝ち戦で消耗も無く、体力気力共に充実し、結果は見るまでも無く。。。
「ぐぅぅぅぅ、、お、みご、、と、、この首、持って、、手柄と致せ、、」
ドタッ
「これも戦場の習い!御免!!」。。。。。。。
「稲葉一鉄が嫡男・稲葉貞通!!浅井軍先手大将・磯野員昌討ち取ったりーー!!!」
信長
「見事なり!!稲葉貞通!!一番手柄じゃ!!!皆の者!勝鬨をあげーい!エイエイオー」
「「「エイエイオー!エイエイオー!」」」
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14:30
浅井政澄と浅井政之の火縄銃部隊1,000人
浅井軍先手大将・磯野員昌率いる騎馬軍団3,000人
開戦から30分ほどで、4,000人もの兵士のうち命からがら戻ってきたのは磯野軍のわずか19人。。。
しかもこれは信長の策略であり織田軍の恐ろしさ強さを、おおいに広めてもらおうと意図的に逃がしたのである。
火縄銃部隊の真後ろ50mの距離に布陣していた第4陣・遠藤直経率いる1,000人の弓部隊。
その隣にいた第5陣庶流の浅井惟安率いる1,000人の槍部隊。
最後尾の2,000人足軽部隊。
その4,000人は目の前の戦場で、味方が殲滅される恐怖を目撃し震えながら、四半刻も前から後方の小谷城から聞こえる爆音轟音にも心を引き裂かれていた。
それを敢えて見るまいと、前方の戦場を見詰めていたが、そこは味方が虐殺されていく地獄絵図。。。
堪らず振り返り城を仰ぎ見ると、猛烈な炎に包まれた小谷城と大量の煙を吐き出している小谷山。。。
そして後詰めでもあり強力な御味方でもあったはずの朝倉軍20,000の大軍。
そこには醍醐寺周辺山中から大音量を響き渡らせながら下りてくる、鉄で出来たまるで閻魔大王の馬車かと思われる異様な物体120輌が、朝倉家本陣・竜ヶ鼻砦に砲弾と弾丸を撒き散らしていた。
前も地獄、後ろも地獄。。既に戦う気力どころか、歩く力も消え失せた浅井家残り4,000人の兵士全員が悟っていた。。。
小谷城落城を。。。浅井家の滅亡を。。。
「ふむ、頃合いだな。。。」
信長は不測の事態に備え収納していた、吉川尚輝の第8軍団騎馬隊5,000を取り出し、絶望する4,000人の浅井兵に向ける。
「会談中の同盟国当主を騙し討ちにせんとした、今回の浅井朝倉連合軍の卑劣、非道な仕打ち!!両家の卑怯者どもに降伏等一切認めん!!殲滅しろ!!かかれーーー」
5,000の騎馬軍団いや、正確にはAPC9マシンガン騎馬隊が襲いかかった!
それから僅か20分足らず。
残り4,000人いた浅井軍兵士で、生きている者はたった6人。
意図的に逃がした19人と合わせ、8,000人で出陣した浅井の兵士達。
死者7,975人
負傷者0
生存者25人(意図的に生かされただけ)
14:00に始まり14:50で終了した浅井家との姉川合戦。
後の世に語られる"姉川浅井軍大虐殺"はここに幕を閉じた。。
ーーーーーーーーーーーー
この物語はフィクションです。
第21話で戦死した主な浅井家武将
浅井政之・長政実弟
浅井政澄・一門衆
浅井惟安・浅井家庶流
磯野員昌・浅井家重臣
遠藤直経・浅井家重臣
重ねて
この物語はフィクションです。
作者の妄想ですので、不都合等ありましたら何卒御容赦の程を。
m(_ _)m
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