くらしの食図鑑:幻羊の森影シチュー

 幻羊の森影シチュー


 城下町の冒険者の酒場で評判の「幻羊の森影シチュー」。

 酒場のマスターいわく、「家庭でも簡単に作れるようにしているんだよ」とのこと。

 特別な道具や材料は使わず、異世界で手に入る素朴な素材で仕上げるのがポイント。


【材料】

 幻羊の肉(異世界でのラム肉やマトンに相当)…400g(骨付きがおすすめ)

 月影芋(じゃがいもに似たほくほくとした芋)…4個

 リクダ(大根に似た白い根菜)…1本

 空葉ネギ(青ネギのような風味)…1本

 ミルク草のミルク(草から搾るミルク。牛乳で代用可)…カップ1/2

 森の甘水(軽い甘みがある水。普通の水でも代用可)…カップ4杯

 樹の実のバター(森の樹から採れる果実で作ったバター)…大さじ1

 ハーブ塩(香りが強い塩)…少々

 黒粉胡椒(粗挽きの黒胡椒)…少々

 月見草の葉(ローリエのような香りの葉)…2枚


【使用する器具】

 土鍋(厚手でじっくり煮込むのに適した鍋)

 木のしゃもじ(木製の大きなスプーン)

 煮込み用三脚(鍋を火の上に吊るすための三脚)

 薬研棒(塩や胡椒をすりつぶす道具)


【作り方】

 1. 材料の準備

 幻羊の肉は大きめの一口大に切る。リクダは皮をむいて厚めの輪切りに、月影芋は皮をむき、大きめに切る。空葉ネギは小口切りにしておく。

 2. 肉を焼く

 土鍋を火にかけ、樹の実のバターを溶かす。

 幻羊の肉を鍋に入れ、木のしゃもじで転がしながら、全体に焼き色がつくまで軽く焼く。

 これでシチューに深みが出る。


 3. 煮込みの開始

 森の甘水を加え、月見草の葉を投入して、煮込み用三脚に鍋を吊るす。

 弱火でコトコト煮込み、出てきたアクは丁寧にすくい取る。


 4. 野菜を加える

 リクダと月影芋を鍋に加え、再び弱火でゆっくり煮込む。

 野菜が柔らかくなり、スープに溶け込むようなとろみが出てくるまで、じっくりと時間をかける。


 5. ミルクで仕上げる

 野菜がしっかりと煮えて柔らかくなったら、ミルク草のミルクを加え、木のしゃもじで軽くかき混ぜて全体をまろやかに仕上げる。

 さらに、ハーブ塩と黒粉胡椒で味を調整する。


 6. 完成

 月見草の葉を取り除き、仕上げに空葉ネギをたっぷりとちらして香りを添える。


 とろりと煮込まれた月影芋とリクダの甘みが、幻羊の旨味とともにスープに溶け込み、ほっとするような優しい味わいをお楽しみください。

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