第15話

制限されたゲームの世界で次第に心を乱していった学園の彼ら。



 小さな孤島には、必ずそれを支配したがる人間が現れるというもの。



 同じような世界に来てしまうなんて、何かの縁なのか、それとも私に逃げ場などないということなのだろうか。



 私は考えることが億劫になって逃げたというのに――――。



 もしかしたら、1人で逃げた罰なのかもしれない。



 そうだ…きっとこれは罰なんだ。どこまでいっても人間の支配欲からは逃れられないのだと、そう神様が教えてくれているのだろう。



 それなら私はもうこの運命を受け入れるしかない。きっと逃げても逃げても神様の目からは逃れられない運命なのだ。



 せめて彼女のためになるのであれば、私は喜んでこの身を差し出すのが賢明なのでは――――




 彼女の泣きじゃくる姿に、私は思わず蹴ろうとする彼の爪先をつかんでしまった。




「…なに?君も同じような目に合いたいの?」



 彼の低い声色に踏み込むように、私は彼らを見上げた。



「…ヒック。」


「……」


「あの、ヒック私がヒック彼女の代わりにヒック罰を受けますヒック。」


「…え?」


「私が身代わりになりますから…ヒッ、だからヒッ、どうか彼ヒッ女を解放しヒッてあげてください!」



 途切れ途切れに伝えると、その場に数秒沈黙が走って、突如モニカさんが驚いた表情で叫んだ。



「ええええええええええ!!!!」

「わっ、」



 …え?



 うそ、



 モニカさんの驚きで驚いた私のしゃっくりが、止まった――――??


 

「あ、ありがとうございますモニカさんっ!」

「えええ?!私お礼言われるような事一つもしてないし!!むしろお礼言うのはこっちだし!!」



 私が彼女の手を握り見つめると、彼女はさらに驚いた表情をした。

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