第27話

「なあ、それって俺に東さんを堕とせって言ってる?」


「……ん?まあ、堕とせばいんじゃない?」


「堕ちたらどーすんの。俺、男とやれる自信ないわ。」


「じゃあついてたら、やっぱやーめたって言えばいんじゃない?」   

      

「なにそれ。すんげえクズじゃん。」


「え?だって、ついてるかどうか興味あるんじゃないの?」

 


于羽の方も見ずに適当な返答をしておく。 



東さんが男でも女でも、どうせ于羽なら簡単に堕とせるじゃんね?



黒髪天パの于羽は、見た目が一見温和そうだから、女の子の壁が緩くなるんだよね。



服装だって俺とおんなじで清楚な感じだし。オラオラしてないから身構える女の子は少ないんだよね。見た目のイメージが良すぎるのも問題なんかな。



スマホゲームでようやくスイカが二つ作れたところで、ため息と共に脚を組み替える。



そのタイミングで、于羽が俺をスマホ越しに覗いてきた。

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