第37話

30分後…。



海沿いの旅館についた…。



「なお。降りるよ…。」



「うん。」



旅館の中に入って、フロントに行き…。



「天宮ですけど、社長いますか…?」



「天宮様。いつも大変お世話になっております…。」



奈緒が小声で話し掛けてきた…。



「けん。なにこのビップ扱い…。」



「行けば分かるよ…」



「天宮様。大変お待たせしました…。

ご案内します…。」



「こちらに社長いらっしゃいますので…。

失礼致しました。」



旅館の食堂に社長がいた…。



「伯父さん。久しぶりです…。」



「おぅ健。たまに顔出せって言ったろ…。」



「なんかバタバタして顔出せなくてすいません…。」



「お母さんから聞いたぞ…。

婚約したんだって?」



「はい…。」



「隣に居るのが彼女か?

キレイな子だな。」



「はい…。」



奈緒が動揺しつつ…。



「初めまして。

綾瀬 奈緒です…。」



「健。明日休みなんだろ…?

泊まっていけ…。」



「いいんですか?」



「あぁ…。

婚約祝いでただで泊めてやるから、今フロントに部屋用意させるから…。」


「ありがとうございます…。」


「天宮様どうぞこちらへ…。」



ここの旅館はうちのじいちゃんの兄弟が経営している旅館…。



部屋に通されると奈緒がビックリしていた。



大きな和室と眺めのいい部屋に…。



「どうぞごゆっくりお寛ぎください…。

失礼致します…。」



「なお。ビックリした…?」



「ビックリどころじゃないよ…。

一流の旅館じゃん…

1度泊まってみたいと思ってたら、けんの伯父さんが社長なんてビックリしたよ…。」



「なおに俺の病気のせいで温泉行くの我慢させてきたから、ここなら奈緒が安心して温泉に入れると思って、連れてきたんだよ…。

今日は思う存分、温泉に入って、料理も美味しいから寛いでね。」



「けん。ありがと…。」



奈緒が喜んでくれてよかった…。



奈緒は笑顔が1番似合うから…。

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