第4話
「よぉ。ケン。
こんな所で何してるんだ…?」
「哲…。
お前は、なおに頼まれて俺を探しに来たのか…?」
「いや。誰にも頼まれてない…。
何となくお前がいそうな感じがしただけ。」
「そうだったな、昔から俺を探し当てるの上手かったからな…。」
「哲。
お前が俺の立場だったら、病気と向き合えたか…?」
「さぁな…。
多分、お前と同じことをしてたかもな…。
ただ、少なくても奈緒さんを心配掛けないようにした…。」
「そうか…。」
俺が車に乗り込もうとしたら…。
バッン
哲に殴られた…。
「イテッ…
哲。何してんだよ」
「お前の腐れ根性を叩き直してやろうと思ってな…。」
「そういえばお前と1度も殴り合ったことなかったよな?」
「腐れ根性でも、お前を倒せるんだぜ。
丁度いいや
来いよ哲っ。」
哲が殴り掛かってきたところを、左に避け哲の右側頬に、俺の拳がヒットした…。
「哲。それで終わりか?
昔に比べて随分弱くなったな…。」
俺は、哲がボクシグポーズの構えをすると、後ろ回し蹴りを哲の腹にヒットをさせ、哲は吹っ飛んだ…。
「イテッ…
ケン。お前の蹴りのスピードと反射神経は衰えてないな…。
もう、お前に勝てる気しねぇわ…。」
「ケン。病気になったってこれだけの力が出せるんだ…。
内定取り消しになってもいいじゃねぇか。
次を探せば…。
将来も大事かも知れないけど、大切なのは今だと思う…。
土台がしっかりしてないと、先のことばかり考えてると、いつかは土台が崩れるぞ…。
大事なものが無くす前に早く帰ってやれ。」
そうだった。
俺の土台は奈緒と俺なんだよな?
2人で支え合ってるから今の俺が居るんだよな…。
俺はまた大切な奈緒を見失うところだった。
「哲。ありがとな。
帰るわ…。
また、見失ったらまたケンカしようぜ。」
「お前、ケンカ強いからもう止めておく…
ケン。気を付けて帰れよ…。」
「哲。ありがとな。」
奈緒の待って居るところに帰ろう…。
俺の居場所に…。
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