第23話
タクティカルアーマー・コブラに興味を持ったラトナは情報収集を始めます。
直ぐにエンジェルアイズの光学レンズから見た詳細をリクローから聞き出しました。
「狂乱モード?何よそれ」
[コブラの全長は凡そ1キロメートル有ります。口からは強酸を出し、尾で近接攻撃型のスローターギアを200機程破壊、浮遊艦も400隻程ダメージを受けたようですがコブラ自体には余りダメージが通っていません]
「何?コブラってそんなに硬いの?」
[機体表面に無数の鱗状の『リアクティブアーマー』を装備している為、物理攻撃はほぼ無効状態ですね]
「はあ、そんな化け物にどうやって勝つのよ」
「ラトナ、エンジェルアイズをアップデートしたんだろ?エンジェルティアー使えば一撃じゃね?」
「相手の早さ的にはエンジェルティアーじゃ無理ね。エンジェルファックもダメ、キス・マーアスはイケるかも、後は全力のヘブンリーライトかな?」
[だいたいその戦法でいきましょう。こちらの浮遊要塞には魔改造したキラーアンツ軍団が3000居ます。戦闘データを解析した浮遊艦、現在は巨大浮遊艦が20隻、セミオートのスローターギアも約300機以上有りますので大丈夫かと]
「まあ、大丈夫ならいっか、あの馬鹿は死んでないんでしょ」
[そのようですラトナ]
「まあな、俺達と離れて直ぐに死んでりゃ寝覚めが悪いしな」
「別に問題なんか有る?死んでも生きてても私の知ったこっちゃないわ。今回は貴重なデータのサンプリングが出来て良かったけどね」
[そうですねラトナ]
「うわー、ラトナ怖ぇえーー。絶対に敵にしたくねえわ」
ラトナの駆る超弩級浮遊要塞アトラスと300機のセミオートスローターギア、ホプキンスの巨大浮遊要塞メルルーサにはアトラスから移植したスローターギアの上半身が200、更に大型浮遊艦20隻には3000体のキラーアンツを載せてラトナ艦隊は砂漠地帯を後にした。
砂漠地帯とサバンナ地帯を越えた瞬間に深刻な事態が起こる。
砂漠地帯が跡形もなく消え、サバンナ地帯の地図が一瞬で拡大する。
サバンナ地帯、それはゲームでは第2ステージで有り、チュートリアルステージの砂漠地帯で、浮遊艦やスローターギアの強化に、そこそこの物資を手に入れた者達が入る事を許される最初の難所である。
このステージには擬似生物が大量に居て、大抵の物資の補給には苦労しない。
しかし、砂漠地帯と比べれば多少の草が生えており低木しかないサバンナ地帯では隠れる場所などはほとんどなく、だいたいのスロータートルーパーは強いランカーやナンバーズに寄生して生きて行く事となる。
そして、サバンナ地帯には複数のタクティカルアーマーが跋扈しており、艦隊を組まなければ大変危険な地域といえた。
ほとんどのスロータートルーパー達はブルーマーカーやレッドマーカーの垣根を越えて次の熱帯雨林地帯に進路をとるが、今はタクティカルアーマー達がサバンナ地帯の幾つかの地域をナワバリとしてタクティカルアーマー同士の戦いも珍しくはない。
近々ではマザーアント対ライガーの戦いがそれであり、現在はエレファントとジラーフ、コブラとライオンが交戦しており、その他のタクティカルアーマーも余り動きは無いものの、近付けば攻撃を受けるし、ナンバーズが数人集まった千隻単位の浮遊艦とスローターギアで何とか1機のタクティカルアーマーを撃退出来る位に難易度は高い。
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