第24話
「ホプキンス、これってなんの冗談だと思う」
「これってアレだよな?コブラの胴体じゃね」
[ラトナ、これは良い素材です。リアクティブアーマーを研究して実装します]
「その辺は宜しくね」
現在地は元砂漠地帯とサバンナ地帯の中間である。
砂漠地帯が消滅した事で退路は絶たれたラトナ達であったが、暫くエンジェルアイズで周囲の確認をするとおかしな物を発見した。
それはタクティカルアーマー・コブラの胴体から尻尾で有り、首から上は無い。
先だってライガーがマザーアントを攻撃したように、AIは無駄にプレイヤー達を殺させる気は無いらしい。
プレイヤー達にある程度以上の被害を出したタクティカルアーマーは、他にいるタクティカルアーマーから制裁を受けるように調整されてるように見えた。
今回は完全にコブラは破壊されたようだが素材は丸々残っていたので他のスロートトルーパー達が発見する前にキラーアンツ達に指示を出して細切れにしたコブラの素材を回収する。
[解析開始…ハイメにデータリンク、リアクティブアーマーの解析データ転送中…データ転送終了]
[ハイメよりリクローへ、データ転送終了。実装を開始]
「リアクティブアーマーか、コリャ凄いなー」
「そうね、遠距離から見えなくする光学パターン迷彩にレーダーを無効化するアクティブステルス、そしてレーザー無効化で対物兵器にも強いリアクティブアーマーなんて着ければ対人戦は無敵ね」
ラトナとホプキンスは喜びを隠しきれない。
他にも喜ばしい事も有るのだが…。
サバンナ地帯の空、ラトナの機体データやホプキンスの機体データ、元ナンバーズや300人近いランカー達の機体データを参考にした対タクティカルアーマー用のラトナの新武装が宙を舞い、ホプキンスの新武装が地を這ってレッドマーカーの浮遊要塞や浮遊艦に擬似生物の群れを狩る。
それは100人が見れば100人全てが天使と亀を模していると分かる機体だが、スローターギアにしては巨大過ぎた。
しかし、タクティカルアーマーよりも小さいのでかろうじてスローターギアの範囲に収まるのだろう。
「うーん、この機体って操作性はバツグンなんだけどさ、なんか大き過ぎない?」
「そうだな、リクローのラボで新規開発した『タクティカルギア』の『シルフィード』も、マジでとんでもないマシンだしな」
「リクローさ、対タクティカルアーマーのアレね、ちょっと大型過ぎると思うのよね」
[タクティカルギアはタクティカルアーマーや対人戦を想定したスローターギアの発展機です。今までの4メートルから8メートル級のスローターギアでは、これから先に苦労すると思われますので開発しました]
アトラスの中央ラボでは12メートル級の6枚羽根を持つ天使を模した白銀色のタクティカルギア・シルフィードが横たわっている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます