第3話

ジジジ〘こちらスキュラパイロット、そこのブルーマーカー応答を求む〙

ザー、ザー〘ハハッ、この窮地にまさかの援軍か?助かったぜー。もしかしてランカーか?〙

ジジジ〘ええ、もちろんランカーよ。そっちは半壊してるみたいだから、ここは任せてドックに戻りなよ〙

ザー、ザー〘俺のドックはタクティカルアーマーの奴等にヤラれてもうねぇよ。こちとら野良よ〙

ジジジ〘へぇ、この辺で野良って珍しいわね。リクロー、メンテナンスの準備よろしく〙

ザー、ザー〘リクロー?どっかで聞いたサポートAIだな。メンテナンスって、俺はスカンピンだぜ?タダで良いのか?〙

ジジジ〘ま、今回は物資が大量に有るからタダで良いわ。早く戦線復帰して欲しいから直ぐに移動して要塞アトラスでメンテナンスして〙

ザー、ザー〘アトラス?とにかく恩に着るぜ。こちらのスローターギアの個体名はテイラー、俺のハンドルネームはホプキンスだ〙

ジジジ〘はあ!?ホプキンスって、あんた同じ同盟に居たお調子者のホプキンスなの?私は個体名スキュラのラトナだよ〙

ザー、ザー〘マジかよー。ラトナ、久しぶりだな!って、こんな状況じゃノンビリしてる場合じゃないな。ドックを借りるぜ〙

ジジジ〘早くリクローにフルチューンしてもらって〙

[ようこそミスターホプキンス、テイラーを新品同様にしますよ]

ザー、ザー〘リクロー、久しぶりだな。よろしく頼むぜ!あのタクティカルアーマーだけはどうしても倒さにゃならん〙

[了解。牽制でニードルランチャー射撃開始]


 ブゥゥン……カシャカシャカシャカシャ、半壊したスローターギア・テイラーとすれ違いでスキュラが半壊したタクティカルアーマー・スコルピオと交戦を開始した。


 ヒュン!ヒュン!ズドン!リクロー操る移動要塞がナノニードル弾を次々と発射してタクティカルアーマー・スコルピオの多脚を数本潰す。


 スローターギアのスキュラからはダダダダダダ、バチバチバチ!っとガトリングガンの弾幕を張りつつ、次々と多連装レールガンをタクティカルアーマーの核らしい場所に乱射する。


 当然、敵からはビュン!と、尾からエネルギー収束ビームが乱れ飛び、ピュン!ピュン!っと多数ある目からレーザーが次々と放たれるが、デスワールドのランカーを舐めないで貰いたい。


 私達は既に数体のタクティカルアーマーを倒して新しいテクノロジーやナノアーマーを展開出来るからね。


 なんて言ってると危機一髪、ビュン!ジジジ、シュバッ、バチバチ!高エネルギープラズマ砲がとんでくる。


「あっぶない」


 次々とヴゥゥン、ドン!と、飛来するプラズマ砲にエネルギー収束ビームが直撃すると、ナノアーマーもそれなりに危ないから避けながら多連装レールガンを撃ちまくるんだけど、流石にタクティカルアーマーは多脚を潰して、胴体半壊してもタフだねー。


 エンジェルアイズからの2発目のエンジェルティアーと移動要塞からの援護射撃、テイラーの戦線復帰で手数が増えた私達の敵じゃなかったけど。


 ズドン!ってテイラーから発射された大口径のレールキャノンがタクティカルアーマーの核を完全に破壊してミッションコンプリート。


 再びアリさん部隊が極大タクティカルアーマーの残骸を集め始めた。


 今回も相当な収穫らしいね、リクローが喜んでるわ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る