第34話
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⁇? Side
女はぐっすりと眠っている。
この女の名を、俺は知らない。
俺の名を、この女は知らない。
俺が拾った。
俺のものになった女。
嫌がりもせず、されるがままに。
される行為に拒絶を示さない。
女はこういう行為は初めてだったらしい。
それには多少驚いたが、これから一色に染めてやれるのかと思えば、口の端が自然に上がった。
この女が欲しい。
だが、この女を愛しているわけではない。
好きなわけではない。
ただ、この女が欲しい。
全てを知っている、全てを知らない女。
全知全能の、無知で無垢な、純粋。
どこにもいけないように抱いた。
仕事で女を抱くことがある。
だが、依頼だから努めて優しく。
でもこの女は死のうとしていたくらいだ。
逃げて死のうとするかもしれない。
動けないくらいがちょうどいいだろう。
だから遠慮はしない。
窓もない、一枚ガラスの部屋。
それも、防犯ガラス。
女が死のうとしたって出れないように。
この女は俺のもの。
逃しはしない。
もちろん、避妊なんて気遣いも必要ない。
この女の全てが俺のものだから。
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