第22話






「……相澤璃玖(あいざわりく)。26歳」











男Bの右腕が止まる。

ナイフは、男の喉紙一重で止まっている。


男Bと男は数秒動かないままだったが、ゆっくりと驚愕の眼差しをこちらに向けた。










「……接触回数、243回。いわゆる何でも屋稼業。拳銃をパーカーの内側に3丁、足首に2丁、計5丁常に携帯。さらに両袖にナイフを2本ずつ、踵に1本ずつズボンで隠し、パーカーに30本。口には含み針を5本。幼少から毒に慣らされ、ある程度なら耐性がある。ーー幼稚園、ーー小学校ーー中学校ーー高等学校、ーーー大学ーー大学院卒業」







男Bは男からナイフを離し、立ち上がる。男も呆然としている。







「両親は暗殺依頼遂行中に見つかりそのまま死亡。その日から自暴自棄になり依頼をこなすうちに殺害への罪悪感、恐怖等が消え、快楽殺人が多発。仲間からも疎まれるようになり、常に孤独を感じ、殺害行為がエスカレート。現在、ーー県ーーーーーーのーーーーに在住。携帯番号はーーーーー、メールアドレスはーーーーー、パソコンのパスワードはーー………」







男Bは私のところまでゆらりと歩いてくると私の首に左手を添える。

そして、その手でいきなり私の首をジリジリと締めあげた。









「……黙れ」





そう言われ、”私”は口を閉ざした。









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