第3話 開幕
そこには、二人の生徒が立っていた。
フム「早く殺られてよ」
アムラ「断る。」
1人は、少し幼い少女。
1人は、その少し上だと思われる少年。
少女「フム」は、ナイフを、少年「アムラ」に向けて敵対していた。
そして、フムはスマホを片手でいじりながら、、
フム「学園からの依頼だよ。」
フム「私は、アムラを殺さないと行けないの。」
フム「分かってくれるよね?アムラ、」
アムラ「お前が、、僕に勝てるのかな?」
アムラ「戦闘力など、、知れているだろう?」
フム「私だって、勝てるとは思ってないけどさ、」
フム「でも、、殺らないと、、私が殺られるんだ」
そこで、、沈黙が続いた。
でも、その沈黙を、悲しそうな声で打ち破った。
フム「私、、強くなったよ、、」
アムラはとても笑っていた。
傍から見ても嬉しそうに、満面の笑みで、。
フムが姿を消した。
アムラ「、、ッ!」
アムラを目掛けてナイフが飛んできた。
でも、アムラはそれを宙に飛んでまた避ける。
フム「!!!!!」
フムはナイフを全て投げて、、目に見えぬ速度で移動した。
フム「アムラ!!私は、、やっぱり、、!!」
フム「どうしたらいいのか、、、分からないよ、、」
フムは、アムラに向かって足を蹴り出していた。
フム「、、助けてよ、、」
フム「お兄ちゃん!」
アムラ「、、、wwww」
アムラは、その蹴りを容易く受け止めた。
でも、、骨が折れた。
アムラ「迷うな。フム。」
アムラ「殺せ。」
アムラ「僕は、フムに殺されるのならそれでいい。」
アムラ「それでいいんだ。」
フムは泣いていた。
でも、拳銃を胸元から取り出して、、移動しながらも狙った。
フム「............」
フム「、、ww」
フム「バイバイ、、お兄ちゃん。」
フム「今まで、、ありがとう。」
フムは目を瞑った。
その引き金を引いた。
銃声が、その体育館中に響き渡った。
〖悲しいですね。〗
フム「?!」
アムラ「!!!」
亜久「兄弟までも、、依頼で殺してしまうなんて」
亜久「、、、、ほんと、心苦しいですよ。」
亜久は、フムの銃弾を、アムラの体を退かすことで、、アムラの命を助けていた。
フム「な、、なんで、、」
アムラ「チッ!!」
亜久「別に、ただ理由はありません。」
亜久「貴方達がどうなろうと、私には関係ありません。」
亜久「ですが、、」
亜久「私は、その先の未来を知っていますので。」
フム「、、、、」
アムラ「余計なことを、」
亜久「、、、」
アムラ「これが、、学園にバレたら、フムが殺されるんだ」
アムラ「フムに僕の依頼が来た時点で、、僕の死ぬ運命は変わらないんだよ。」
亜久「、、、、」
アムラ「退けろ。」
亜久「死んで悲しむのは誰ですか?」
アムラ「?!」
亜久「死んだ後によく考えていますか?」
亜久「妹さんはどう考えますか?」
フムは、いつの間にか亜久によって気絶させられていた。
亜久「兄は、妹のために命をかけて護ってくれるのではないのですか!?」
アムラ「、、そうだよ、」
アムラ「、、w」
亜久「、、、」
アムラ「でも、フムに依頼が来た時点で、僕はもう死んでるんだ」
アムラ「自分の命より、妹の命。」
アムラ「だから、、」
亜久「だから分かっていないんですよ」
アムラ「、、、え?」
亜久「妹さんに聞きましたか?」
亜久「僕が居なくなったらお前は生きていけるのか、と」
亜久「死んで欲しいと望んでいましたか?」
亜久「貴方のその思いはエゴでしかない」
亜久「本当に、本当に妹さんが大事なのでしたら、、」
亜久「死んでも生き続けなさい。」
アムラ「、、、助けて」
亜久「、、、ww」
亜久「任せろ!」
その光景を、体育館の影でじっと微笑んで見つめている人物がいた。
その時、、、
強い風が吹き、
フードが外れた。
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