第23話 何度でも

 その仕草にあたしが何を欲しいているのか、分かったのか……ううん、分かっているはずだから。

 あたしの許可を得たように、もう片方の手がお尻に回ってきて、スカートの中の実防備なお尻を、軽く手と指を使って期待感を煽るように撫でてくる。


 あたしもアバクの胸の手を添えて、軽く突き出して左右にお尻を振る。

 まもなくやってくるだろう強くて甘い刺激に備えて、浅く荒い呼吸を吐き出し甘える。


 お尻をやんわりと撫でては、指先を揉み動かし滑らせていた指が不意にお尻の肉を摘まみ、キュっとつねってくると、その初めて感じる不思議な刺激に自然と顎があがって


「あっ、あぁぁぁぁぁっ……」

 高い声音を大きく響かせてしまう。

 何、これ。凄くいい。


 身体を支配されている感じ。

 凄くあたしの被虐性を煽ってくる感じ。


 これもクセになっちゃう。

『もう1回して』と云うように、お尻を突き出して小さく左右に振って。

 潤ませた瞳で上目遣いでアバクの顔をチラリと見上げ、強いる。


「意地悪されるの好きなんだね」

 悪戯っ子のようなアバクの表情と声音にドキっとしていると、またお尻をキュっとつねられて


「あぁんっ……あぁぁぁぁっんっ……」

 嬉しそうに喘いでしまう。

 うん、まぁ……ホントに嬉しいからなんだけど……。


「あっ……あっ……んぅっ……いぢわるされるの……好きなの……」

 蕩け切ったあたしは、蕩け切った声音でアバクに心まで許したかのように言ってしまう。


「ミーテ、可愛い」

 お尻を撫でながら、優しい声音で言ってくるアバクに、蕩けた表情で顔を見上げたまま


「ホント?ミーテ……可愛い?」

 何であたしは嬉しそうに尋ね返しているんだろう?

 うん、わかってる。

 アバクに『可愛い』って、もう1回言って欲しいから。


「ミーテは可愛いよ。凄く」

 その甘い声音が聴覚を犯されて顔を紅潮させ、蕩けた瞬間、アバクの手が胸元に移動してきて、屹立した乳首の横を爪でカリっと引っ掻いてきた。

 もちろん、あたしは――


「あぁぁっ……そこ……そこぉ……アバク……あぁぁぁぁっっ!!」

 甲高い嬌声をコテージ内に響かせながら、絶頂に達する。


 我ながら呆れる云うか、この快感を欲する欲望はどこからやってくるんだろう?

 何回アバクにイかされたのか分からないけど、とにかくあたしはアバクに気持ち良くされたい、意地悪されたい、いぢめられたい。

 

「あっ……んっ……はぁ……」

 浅くて甘い呼吸を繰り返し、アバクに抱き付いて自分の身体を支えながら、ウットリとした表情でアバクの顔を見上げ、『気持ち良かった』と『ミーテをもっといぢめて』と云うように見つめる。

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超ミニのスカートでノーパンなのに男の子と盗賊退治って!? ふー @nakofu

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