第2話 激闘の3日間その①
私が病院から帰ってきた後、家の中は緊迫した空気が流れた、コロナの分類が変わったとはいえ、恐ろしいことには変わりがない病である。
夜大事をとって風呂に入らず、食事をして、処方された解熱剤と風邪薬を飲んで横になったが、体調が酷くなってきて眠ることができない。
熱はどんどん上がっていく一方で、頭痛がひどく、一度眠れたが、目が覚めたら39.8度の熱が出ていた。
学生時代の友人は昔コロナに感染したが、39度台の熱が出て、意識が朦朧としていたとラインで話したがまさにその通りである。
片方の鼻が酷く詰まり、市販の鼻炎スプレーを何度もかけるが、全く効き目がなく、リビングでポカリスウェットを飲もうとしたら父が心配そうに立っていた、夜中の3時ごろのことである。
次の日、31日に熱を測ったら37.8度ぐらいであり、とりあえずの山場は超えたが、まだ高いのには変わりがなく解熱剤と風邪薬を飲んだ。
さて、落ち着いてきたので友人や彼女にLINEをしようとスマホを開くと、案の定見舞いのメッセージが数件入っていた。
勤め先の上司にはメールで連絡はしたが、5日間程休んで、病院に行ってから陰性証明をもらってきてくれと返信があった。
後から聞いたのだが、同僚もほぼ同時期にコロナに感染していた、忘年会で体調が悪いのにマスクをせずに来て、インフルエンザを撒き散らした馬鹿野郎がいたと。
その日は大晦日で、年越しそばを食べようにも気力が湧かなかったが無理に食べようとしたら、味覚が少し変だなと気がついた。
便意を催してトイレに行くと、便の色が赤褐色であるのが気にかかった。
人生の中で1番最低最悪の大晦日である。
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