第4話
そして、今回も、もれなくその類であるらしく…、
「俺が呼ぶと、かぶるな…って話」
「………え、何?呼びたいの?」
「そうじゃないけど…」
なに?急に?
びっくりするくらい可愛い感じで言う。
「というか、大音ちゃんって、アイツの前では態度も違くね?」
「そうかな?」
なんだなんだその言いがかりは?
「うん、俺といる時とは全然違う。アイツには良く見せたいって?」
「………」
「や…、なし…」
「……あのさ、」
「今のなし。何も言ってない」
「いや、聞いたけど…」
はっきり言って、無茶苦茶な言い分もいいところ。
しかも、なかったことにしようとするあたり、意味が分からない。
というか、やたら不機嫌なのは、なんでだ?
「どうかしたの?今日」
「………」
「なんかあった?」
「べつに…。けど、今日は色々無理…」
隣にあったソファに半身だけ預けて、クッションに顔を埋めるから、何事だ?…と思っていれば…。
ちらりと目だけを出して、上目遣いで見つめてくる。
「あのさ…、俺にも神対応があってもよくない?八方美人さん…」
「ちょっ…なんなの?」
「猫かぶってる…とかの方がいい?」
「はぁ?」
猫見てたら思いついちゃった…とか、慣れない口調で、どうでもいいことを言い始めるから…。
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