第44話

麗も母親のようなその雰囲気が心地よくて、ついつい甘えてしまう。



「でもね美緒、あたし男の子と仲良くなった。」



「えっ?」



今度は麗の思いがけない言葉に美緒が驚いた。



「えっ、あんた…まさかまたナンパしてきた男についてったんじゃないでしょうね…!?」



心配そうに美緒が麗の肩を揺する。



また、というのは、以前にも街で声を掛けてきた男の口車に乗せられた麗が連れ去られそうになり、たまたま居合わせた美緒が引き留めた経緯があるからで。

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