第43話

美緒はロッカーの鏡を見ながら、仕上げのカチューシャを黒いボブに乗せた。



美緒は白くて細い。背は麗より少し低く、大きな瞳がまるでテレビで見るアイドルのようだ。



この制服が今日もよく似合ってるなぁと麗がじっと見ていると、



「どした?ほら、遅刻するよ!」



美緒に背中をポンポンと押され、着替えに戻る。



同い年で見た目は麗より年下なのだが、面倒見がよくさばけた性格の美緒はいつも麗の世話役になっていた。

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