第25話

麗はなんだかとても悪いことをしたような気になった。



「――ごめん、功太ごめんね?もう言わない」



* * * * *



二人は家族連れの多い夏休みの水族館を進んで行く。



二人ともこの水族館は何度も来ているのだが、飽きることなく見るもの見るものに歓喜の声をあげた。



「ね、あの魚、麗に似てる」



「えっ、やだ、あたしあんなに膨れてないし!あたしはこっちの目がくりくりしたやつ。」



「えー?」



二人の仲は少しの間にどんどん深まっていった。

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