第23話
魚は伸ばした手の先に近づいて来たが、急に向きを変えて目の前を通り過ぎて行った。
「いろいろあってあたしの引き取り手には親戚も名乗りをあげなくて。結局お父さんのおばあちゃんが中学校まで面倒見てくれたんだけど、あたしの卒業を見届けてすぐ亡くなった。そうしてあたしはそこから1人ぼっち」
麗たちの横を幼稚園くらいの子供が二人、じゃれ合いながら走り抜けて行った。
「……辛かったね」
「うん、つらかったよ」
麗は素直に頷いた。
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