第37話

(三瀧…!?いや今は気にしてる場合じゃない)




環は手に取った錠剤をガリ、と噛み潰すと右手の木刀を切っ先を払うように振り下ろした。




すると、その軌道を追って剣先に青白い炎が灯る。




(狐…火…?)




三瀧は目の前で次々に起こる不可思議な出来事を目を見開いて見ていることしかできない。




「ギキキキキィィィ!!」




化物はもはや人間の部分を失ったのか奇声をあげて仰け反ると環に襲いかかる。

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