第31話

ーその時。




「なんだ、みんなそう思ってるんじゃない」




環のものではない女性の声がしたと思ったら照明が急にバツンと消えた。




「うわぁぁあああ!!」




恐怖が頂点に達した青年が裏返った悲鳴を上げる。




「停電か!?」




三瀧は辺りを見回すが急に暗闇に落とされ目が眩んで何も見えない。




ライターで灯りを取ろうとスーツのポケットに手を入れると、




「三瀧!その人を連れて外に出ろ!」




前方から環の叫び声が聞こえた。

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