第27話

「……はい」




ドアの隙間から怯えるような声がした。




「警察の者です。入ってもよろしいでしょうか」




環が警察手帳を見せると部屋の主はどうぞ、と身を引いて中へ戻っていったので、環に続いて三瀧も部屋に上がった。




その部屋は夜中だというのに部屋中の照明が付けられ、テレビもオーディオも付けっぱなしだった。




部屋の中心にあるソファには無造作にウェーブのかかった茶髪にやつれた顔をした青年が座り込んでいる。

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