第2話
恋愛に上手い下手があるのなら、夢は間違いなく後者だ。
それどころか人付き合いも苦手だった。
会話が続かない、おどおどしていて優柔不断、リアクションが小さい、頼まれたら断れない…等々、生まれ持った社交性はとても低く、小さい頃からいわゆる「ぼっち」だったのだ。
しかし内面とは対照的に、白い肌、大きな瞳、豊満な胸にゆるく巻いた栗色の髪ーと、整った容姿は本人の自覚のないところで周りの目を引いていた。
(どうしたらよかったのかな…)
さっきから開いたままの資料をぼんやりと見つめながら元彼の言葉を反芻していると、
「小野寺さん、1番に内線だよー」
斜め向かいの女性上司が受話器を片手に声をあげた。
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